Disc Review

Retro Kind of Love / Emmaline (CurlyCue! Records)

レトロ・カインド・オヴ・ラヴ/エマリーン

昨夜はジャクソン・ブラウン東京公演2日目。見に行きましたー。盛り上がりましたー。泣きましたー。最高! 一緒に行ったノージくんも書いていたけれど、最前列ど真ん中という極上の席で。これまたノージくんも書いていた通り、まじ、コネとか一切使わず、真っ向からの先行予約。それでもこんないい席のチケット買えることってあるんだねぇ。ずっと目の前のジャクソン見上げていたから首が疲れちまったぜ、的な?(笑)

まだ明日も追加公演があるようなので詳しいことは書きませんが、昨夜は1970年代からのファンにとってはたまらないあの曲とかこの曲とかも歌ってくれました。来日のたびに見に行って、その都度感動を新たに。2015年の来日のときの真摯なMCにも思いきり感激したものだけれど。今回は選曲面でも感涙ポイント、個人的には過去イチで多かった気も。50年の蓄積ですかね。明日見に行かれる方、思いきり楽しんでください。

こりゃスロウバック・サーズデイ恒例のNBPプレイリスト、今週はジャクソン・ブラウン絡みにしようかなとかも思いつつ、しかし本日はまだ水曜日。いつものようにニュー・リリース紹介を。といっても、こちら、どういう人なのかあまり詳しくは知らないのだけれど。ちょっと前にバンドキャンプで出くわして気になった個性を取り上げます。

米インディアナ州アンダーソン出身、現在23歳のヴォーカリスト、ソングライター、ヴァイオリニスト、エマリーン。数年前、アメリカン・ソングライター誌とかローリング・ストーン誌とかで取り上げられたりもしていたみたい。このほど3作目のEPがApple Musicなどでストリーミング開始されたので紹介しておきます。

小さめの記事をWebで探してあれこれ流し読みしてみたところ、父親がジャズ・ピアニストで、母親がシンガーという音楽一家に生まれて、エマリーンちゃんも4歳のころからヴァイオリンを学ぶなど音楽的にすくすく成長し、同時に1940年代とかの古い映画とかファッションにも親しみながらユニークなレトロ感覚をのびのび育み、やがてシンシナティの名門音楽院へ。音楽性をさらに深めていった、と。

2018年ごろからSNSを通じて配信し始めた古今の有名曲のアコースティック・カヴァーが徐々に注目を集めるようになり、やがて本格的レコーディングが実現。ジェイソン・オレインやセス・エイブラムソンらのサポートを受けてデビューEP『オール・マイ・スウィーテスト・ドリームズ』が完成した。

で、2020年にもセカンドEP『ネセシティ』をリリース。ギターのライアン・モンダックとタッグを組む形でオリジナル、カヴァー(スタンダード・ナンバーからイーグルスまで)取り混ぜたシングルなども配信しつつ、このほど3作目となる本EP『レトロ・カインド・オヴ・ラヴ』が完成した、と。そういう流れです。

幼いころから育んだレトロでジャジーなムードを活かしつつ、洗練されたアーバンっぽいグルーヴなども取り入れながらのポップ・ワールド。おなじみ「サニー」のクールなカヴァーなども交えつつの4曲だ。EPだけでなくシングルもだいぶ出揃ってきたようなので、ほんとはそろそろフル・アルバムが出てほしいところなのだろうけれど。まあ、しばらくはこの流れで行くということかな。CDとかLPとか、フィジカルは本人のウェブ・ストアでしか見かけてないなぁ。

レイチェル&ヴィルレイあたりともレイヴェイあたりとも違うこの人なりのレトロ・ジャズ路線を、今後もすくすく、のびのび突き詰めていってほしいものです。

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