Disc Review

The Big One / Dent May (Carpark Records)

ザ・ビッグ・ワン/デント・メイ

過去、何度か本ブログでも取り上げてきたデント・メイですが——

新作、出ました。2年ぶり? 7作目? 自主制作のデモ盤含めれば8作目か。

これまで、まあ、ゲストを迎えたりすることは時折あったけれど、基本的には自分ひとりでコンピューターを使ってアルバム制作してきたデント・メイながら。今回は制作スタイルを変えて、数人の音楽仲間を招きレコーディング・スタジオ入り。手応えに満ちたポップ・アルバム、届けてくれました。

バロック・ポップあり、サンシャイン・ポップあり、ボサノヴァあり。前作で顔をのぞかせたパワー・ポップ系の要素はあまり今回感じられないけれど、ハリー・ニルソンっぽさというか、デヴィッド・ゲイツっぽさというか、アンドリュー・ゴールドっぽさというか、ジミー・ウェッブっぽさというか、そっち方面の持ち味がより強く感じられる仕上がり。

ストリングスやホーンもこれまで以上に、でもさりげなく配されて。けっして派手さはないものの、アンサンブルは極上。これ見よがしな新しさとか、どこにもないけれど、ぼくのような高齢ポップ・ファンにとってはメロディもサウンドも最強に心地よい。

失った恋を振り返っていたり、車での旅を歌ったり、UFOに連れ去られた経験を綴っていたり、歌詞はいろいろですが。どれもこの人らしい、どこか控えめな内省を反映したもので。いいソングライターだなと改めて。

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