
ドント・ウェイト・ティル・アイム・ゴーン/シリル・ネヴィル
5月末に出ていた作品ですが。またまた超ベテランのうれしい新作、ご紹介です。主役はシリル・ネヴィル、77歳。
説明の必要はないと思うけれど。ニューオーリンズR&B〜ファンクのレジェンド。ぼくが認識している限り、2016年にロイヤル・サザーン・ブラザーフッドの一員としてリリースした『ザ・ロイヤル・ゴスペル』以来、ソロ名義だと2013年の『マジック・ハニー』以来。どっちにしても超久々のニュー・アルバムが届きましたー。
「サンライズ・オン・リヴァー」って曲のバラード版とファンク版でアルバム全体を挟み込む構成。ベーシックな演奏は、今年の5月にアルバム『ヴー・ドゥー』をリリースしたオマリ・ネヴィル(息子さん)&ザ・フュエルがバックアップ。
とともにミーターズのレオ・ノセンテッリ(ギター)をはじめ、甥っ子にあたるアイヴァン・ネヴィル(キーボード)、ドナルド・ハリソン(サックス)、ダリル・ジョンソン(ベース)、元リバース・ブラス・バンドのカーミット・ラフィンズ(トランペット、ヴォーカル)、ホット・8・ブラス・バンドなどニューオーリンズの中堅〜ベテラン勢も曲によって客演。もちろん、シリルさんならではの、ぐっとルーズにグルーヴするカウベルとかティンバレスとかも楽しめる。
さらに、お兄ちゃんのアーロン・ネヴィルもアルバム・タイトル曲作り、およびコーラスに協力しているし、お孫さんにあたる19歳のアリ・ネヴィルも「ユー・ホールド・ミー・ダウン」って曲を共作しているし。
プロデュースはやはりニューオーリンズのキーパーソンのひとり、シャマール・アレン。トランペッターとしても演奏に参加している。加えて15歳の息子さん、ドンテ・アレンも「アワー・ラヴ」って曲でトランペットを演奏しているみたい。
シリルさん、自身のFacebookで“このアルバムはお互いの深い愛情と尊敬の念が詰まった作品です。シャマールは、私が自分の殻を破り新しいアイディアや考え方を積極的に受け入れる手助けをしてくれました。その結果、楽しく、踊りたくなる、気分が晴れやかになる音楽のガンボが完成したのです!”と語っていたけれど。
“俺がいなくなるまで待つな”というアルバム・タイトルもベテランならではだな。以前、ニューオーリンズ・ジャズ&ヘリテイジ・フェスのライヴ盤とかにも入っていた曲だけど。“まだ花の香りを嗅げるうちに花をくれ/まだ話せるうちに俺の話を聞け/俺がこの世を去るまで待つな/まだここにいるうちに俺にふさわしい敬意を払ってくれ”みたいな歌詞にしびれる。世代の壁を突破したニューオーリンズR&Bの現在って感じ。ごっきげんです。
まだ全然フィジカル、見つけられなくて。ルイジアナ・ミュージック・ファクトリーで買うしかないのかな。でも、なんだかアウト・オヴ・ストックになってるし。ディスクユニオンあたり、がんばってほしいところです。

