Disc Review

Monkey Mind / Pearl & The Oysters (Stones Throw Records)

モンキー・マインド/パール&ジ・オイスターズ

7月20日のCRT。海の日恒例、ビーチ・ボーイズまつり。お近くでお時間ある方、ぜひご参加を。前売りスタートしてます。本ページの“CRTインフォ”をチェックしていただけるとうれしいです。

まあ、ぼくの場合、あれこれ好きが高じて、あちこちでみなさんに呆れられながらビーチ・ボーイズ愛をご披露したりさせていただいていて。今月もビーチ・ボーイズ公開講座みたいなやつを他の場所でちょこちょこやったりはするんですけど。

CRTの場合はそういうのとも違って。ほんと、特別。ぼくだけでなく、能地祐子とか、ゲストに迎える竹内修くんとか、1999年にブライアン・ウィルソンがツアー活動を本格的に再開して以来、国内各地はもちろん、ニューヨークやらロサンゼルスやらロンドンやら、ともに決死のブライアン追っかけツアーを敢行し続けた仲間と一緒なもんで。それぞれのビーチ・ボーイズ〜ブライアン愛が交錯しながら炸裂。そこにレココレ祢屋編集長も加わってのイベントだから。当然、盛り上がりも最高潮。ぼくも楽しみでなりません。

今回はオリジナル・リリースから60周年を迎えた『ベット・サウンズ』の還暦祝い(笑)。あの名盤の素晴らしさをみんなで語り合い、聞きまくり、飲んで食べてメートルあげて、大いに楽しみましょう!

なにやら近ごろは、ビーチ・ボーイズといえば『ペット・サウンズ』! みたいな認識もフツーに定着してきて。ほんと、1970年代とか80年代の状況を思い起こすと、ようやく真価がシーンに広まったのだなぁ…と、ファンとしては感慨もひとしおなのだけれど。こうなってくるとこうなってきたで、『ペット・サウンズ』絶対論みたいなものに対する逆張りみたいなことを後付け的に言い出す人たちが出てきたりして。複雑な気分ではありますが(笑)。

でも、『ペット・サウンズ』が絶対的な名盤であることは間違いないのだから。そこんとこを、みんなで改めて浴びまくりましょうね。

というインフォメーションをかましたところで、本日のピック・アルバム。きっと彼らも『ペット・サウンズ』が大好きに違いないパール&ジ・オイスターズ。新作、届きましたー。2年弱前に本ブログでも紹介した『プラネット・パール』以来のフル・アルバム。

彼らのキャリアについては以前のエントリーにも書いたけれど、もう一度おさらいしておくと。パリのハイスクールで出会った“ジュジュ”ことジュリエット・パール・デイヴィスと、“ジョジョ”ことジョアキム・ポラックによるポップ・デュオ。ジャズ・スクールやソルボンヌ大学で音楽理論などを学んだ後、2015年に渡米。現在はロサンゼルスを拠点に音楽活動を続けている、と。そんな感じ。何年か前に来日もして話題になったり、細野晴臣さんのトリビュート・プロジェクトに絡んだり…。

そんな彼らの久々の新作。2年近く間が空いてしまったけれど、なんでも彼らは2025年のロサンゼルス山火事の近隣に住んでいたとかで、レコーディングは進めていたらしいのだけれど、精神的な面も含めてそれどころではなくなってしまっていたのだとか。けど、改めて音楽作りに集中することでまた立ち直って…みたいな? ちなみに、火事のことに言及した曲も入ってます。

今回はフォクシジェンのジョナサン・ラドがプロデュース。サンシャイン・ポップ、スペース・エイジ・ポップ、ラテン・ポップ、カクテル・ジャズ、クラシカル・ポップ、フレンチ・ポップ、さらには日本流のシティ・ポップなど、1960〜70年代の多彩なポップ音楽の味わいがイメージ豊かに交錯する仕上がりで。「シンカンセン」なる、テクノっぽいような、オリエンタルなような、インストも入ってます。

ヴィンテージっぽいエレクトリック・ピアノとか、アナログ・シンセとか、木管とか、コーラス・ハーモニーとか、アナログな楽器をふんだんに使いつつ、オーヴァーダブは最小限に押さえて、アナログ・テープにレコーディング。

曲の心地よさはこれまで同様。ただ、前述したようにロサンゼルスの山火事が暗い影を落とす曲をはじめ、歌詞の面ではぐっと内省的な感触を増した感じ。デュオとしての大いなる成長を感じさせてくれる1枚です。フィジカルは今んとこヴァイナルのみかな。

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