Disc Review

A Strange Light from the East: Eastern Influenced Western Music 1965-72 / Various Artists (Strawberry)

ア・ストレンジ・ライト・フロム・ジ・イースト~イースタン・インフルエンスト・ウェスタン・ミュージック 1965-72

先日、CRTに双六亭のニシイケタカシくんをお迎えしてビートルズ『ラバー・ソウル』ナイトをやって。会場に来てくださったみなさんとアルバム全曲まるごと、じっくり聞き倒していきました。楽しかったなー。さらなる発見もあったし。

で、そのときも、まあ、「ノルウェーの森」とか改めて聞きながら、やっぱシタール、強烈だよなぁ…と。ひどく月並みな感想ではありますが(笑)、思いましたよ。最強、かつ最凶。1960年代半ば以降のポップ・シーンにとって、シタールの強烈な響きってやつは、何か、ここではないどこか的な? 新たな道筋みたいなやつを、わりとストレートに、真ん中ずどーん!的な勢いでもたらしてくれたんだろうなぁ、と。

そういうのと、ジャズの世界でぐいぐい盛り上がりつつあったモーダルなアプローチと。このあたりがぐっしょぐしょに交じり合って。1960年代後半のアシッド〜サイケデリック・シーンはなんとも怪しい盛り上がりを見せていったのでありました。ぼくは当時、まだ小学生〜中学生という時期だけに、それほど自覚的にこうしたムーヴメントに接していたわけではないものの。でも、なんとなくムードだけはリアルタイムな記憶として覚えている。懐かしくも、ちょっと気恥ずかしいような…(笑)。

と、そんな時期のもろもろを英チェリーレッド傘下のストロベリー・レーベルが編纂してくれましたよ。インド音楽やらモーダルな新世代ジャズやらの影響をたたえたサイケなロックものを集めたコンピ『ア・ストレンジ・ライト・フロム・ジ・イースト~イースタン・インフルエンスト・ウェスタン・ミュージック1965〜72』。8月か9月に出たCD3枚組ですが。「ノルウェーの森」に刺激されて、ちょっと遅れてのご紹介です。

“フォーク・バロック”と呼ばれたバート・ヤンシュのフィンガー・ピッキング・ギターで幕を開けて、シタールの響きを思いきり導入したオリエンタルなドローン感覚満点の楽曲とか、そのテイストをちょこっとだけ隠し味的に盛り込んだポップ曲とか、モーダルなスケールが炸裂するラーガなギター・ソロにくらくらしちゃう曲とか。そういう全58曲。

ヤンシュの他、ジョン・レンボーン、ヤードバーズ(ジェフ・ベック期も、ジミー・ペイジ期も)、バーズ、サークル、ポール・バタフィールド・ブルース・バンド、ファグズ、ライオット・スクワッド、スピリット、レモン・パイパーズ、チャド&ジェレミー、スペンサー・デイヴィス・グループ、ラスカルズ、プリティ・シングズ、ストゥージズ、ショッキング・ブルーなど、お調子者がたくさんいたんだなぁ、と、なんだかうれしくなる(笑)。

詳細な収録曲はこちらで。ストリーミングもあるけれど、チェリーレッド系の常として、配信されているのはほんの一部。18曲のみ。おいしいところはほぼ外されているので、フィジカル、ゲットしましょう。いつもながら詳細な解説とカラフルな写真入りのブックレットも魅力です。

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