
ルック・フォー・ユア・マインド!/ザ・レモン・ツイッグス
なんか、もう、どう言えばいいのか。こう、不満がひとつもないというか(笑)。物足りなさがどこにもないというか。いや、要するに全編楽しくて仕方がない新作アルバム、みたいな。
ブライアンとマイケルのダダリオ兄弟を核とするレモン・ツイッグス。
2015年に限定100枚でリリースされたファースト・アルバム『ホワット・ウィー・ノウ』から数えて7作目のスタジオ・アルバム。4ADから3枚出して、そのあとキャプチャード・トラックスに移籍して2枚出して。ある時期からは彼ら関連のアルバムが出るたび、なにかと取り上げてきた本ブログではありますが。
途中、来日なども挟みつつ、バンド名義では2年ぶりとなる1枚。ソングライティング面でもレコーディング・テクニック面でもすでに貫禄すら漂う仕上がりで。今回もまたとんでもなく完成度の高いポップ・ワールドを届けてくれましたよ。
マイケルが書いたジャングリーな表題曲で幕開け。永遠のギター・ポップ〜フォーク・ロックの美学を提示したところで、続いてブライアン作のキュートなポップ・チューン「2 or 3」へ。管弦も軽くともなった胸きゅんハーモニーにとろけまくったところで、持ち前のパワー・ポップ味を全開にした「ナッシン・バット・ユー」。
相変わらずベーシックな演奏はブライアンとマイケルでこなしながら極上ポップ・サウンドを編み上げているのだけれど。続く、「ナッシン・バット・ユー」と、1曲挟んで出てくる「アイ・ジャスト・キャント・ゲット・オーヴァー・ルージング・ユー」にはチョチキーのイーヴァちゃんがベースとコーラスで参加していたり。ライヴ・メンバーであるレザ・マティン(ドラム)とダニー・アヤラ(ベース)も曲によって演奏で、あるいはコーラスでスタジオ・デビューを飾っていたり。
ビーチ・ボーイズ、バーズ、エミット・ローズ、ラズベリーズ、トッド・ラングレン、ムーヴなど、いろいろなイメージが脳裏によぎるけれど、そのどれとも共通しているようで、実はどれとも違う音世界が展開されていて。既視感をたくさん受け取ると同時に、同じくらい、いやそれ以上に痛快な裏切りにも出くわす。泣ける。
コード進行マニアとしてもたまらない瞬間、多数。ほんと、頼もしいやつらです。






