Disc Review

Art of Field Recording, Volume II: 50 Years of Traditional American Music Documented by Art Rosenbaum / Various Artists (Dust-to-Digital)

アート・オヴ・フィールド・レコーディング vol. 2〜50イヤーズ・オヴ・トラディショナル・アメリカン・ミュージック・ドキュメンテッド・バイ・アート・ローゼンバウム

今日も立て続けに、去年暮れに出たボックス・セットを紹介します。

画家/イラストレーターで、熱心なアメリカーナ音楽の収集家でもあるアート・ローゼンバウム。今、70歳くらいだと思うけれど。彼が奥様マーゴとともに、1957~2007年、実に50年の歳月をかけてフィールド・レコーディングした音源を集大成するボックス・セット第2弾。06年の秋ごろリリースされた第1弾同様、今回も4枚組だ。夫妻による写真やイラスト、解説を満載した96ページの豪華ブックレット付き。4枚のディスクをそれぞれ収めた内ジャケットも1枚ずつ別イラストの紙ジャケ仕様で。味わい深い。

民家で、あるいは教会で、など、まさに生活の場で録音されたブルース、スピリチュアル、セイクレッド・ソング、パーラー・チューン、チェイン・ギャング・ソング、労働歌、カントリー・バラッドなどの雨アラレ。ローゼンバウム氏は、こうした音楽こそがもっとも輝かしいアメリカ文化であるという信念を持っているそうで。その情熱と見識には、まじ頭が下がる。スタジオで録音されレコード化された音楽だけが音楽じゃない、本当に人々の歌と呼べる音楽は生活の中にこそある、と。そんな事実を思い知らされる素晴らしいアンソロジーだ。

ハリー・スミスのご存じ『アンソロジー・オブ・アメリカン・フォーク・ミュージック』と同じアプローチなので、あれに心震わせた方になら絶対おすすめの箱。楽器をともなったパフォーマンスもあれば、ヴォーカルのみのものもある。今回のディスク4はまるまる歌声のみで。うわっ…とか最初は思ったものの、これが深いっすね。楽器をともなったものの中では、スティール・ギター入りのゴスペル・クワイアものとか、けっこう面白かった。いやー、まだまだ知らない世界は多いなぁ。道は遠い…。

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