
ビギン・ヒア(モノ・リマスター)/ザ・ゾンビーズ
去年、ゾンビーズの大傑作アルバム『オデッセイ・アンド・オラクル』のオリジナル・モノ・ヴァージョンの再発を大喜びしましたが。
今度は彼らの1965年のデビュー・アルバムのモノ・マスターが再発されましたよ。というか、彼らの場合、当時の英国バンドの多くがそうだったように、本国であるUK盤とUS盤とで内容もアルバム・タイトルもが違っていて。UKでは14曲入りの『ビギン・ヒア』、USでは12曲入りの『ザ・ゾンビーズ』でそれぞれデビュー。
US盤はUK盤の14曲から9曲をピックアップして、さらにUK盤未収録の3曲を追加したうえで曲順も大きく入れ替えてリリースされていて。で、今回はその両盤に収められた計17曲を網羅。1曲目から14曲目までがUK盤そのままで。その後にUS盤にのみ収録の3曲が収められているという仕様。
ロッド・アージェント、クリス・ホワイトらメンバーによる自作曲の他、当時の英国ビート・バンド同様のR&B〜ブルースのカヴァーなども多く含まれていて。『オデッセイ・アンド・オラクル』で本格的に開花することになる彼らならではのジャジーに洗練された持ち味みたいなものの萌芽ももちろん聞き取れはするけれど、それ以外のラフ&ワイルドな味も興味深い。ただ、その種の曲でもアージェントのブルージーなキーボード・ソロがフィーチャーされていたり。かっこいい。
カヴァーものとしては、ボ・ディドリーあり、ミラクルズあり、サム・クックあり、レイ・チャールズあり、プリンス・フィリップ・ミッチェルあり、マディ・ウォーターズあり。ただ、そんな中にガーシュウィン・ナンバーである「サマータイム」とかが交じっているところがこの人たちらしいというか。
ゾンビーズ自らが設立したビーチウッド・パーク・レコードで、『オデッセイ・アンド・オラクル』のモノ・エディションと同じスタッフによる再発です。再発日も英国でのデビュー・アルバムがデッカ・レコードから出た1965年4月9日に合わせてあったりして。うれしいっすね。


