ダスク/ギャビー・モレノ
ノージくんの推し! グアテマラ出身で現在はロサンゼルスを拠点に活動しているシンガー・ソングライター、ギャビー・モレノ。キャレクシコのアルバムにちょいちょい客演していたり、ヴァン・ダイク・パークスとのコラボレーションで素晴らしいアルバム『¡スパングルド!』をリリースしていたり、ぼく的にももちろん気になる存在ではあります。
ノージくんが欠かさずチェックしていたクリス・シーリーの『ライヴ・フロム・ヒア』にも客演して、とってもいい働きをしていたようで。そのときの音をおこぼれでちょこっと味わいつつ、ほんと柔軟で外向きな歌心を持った人だなぁ…と耳を奪われたものです。
そんなギャビーさんの新作『ダスク』。初期にはインディーズからの盤とかいろいろ出ているので数え方がむずかしいのだけれど、フル・アルバムとしてはこれがもう9作目とか10作目とか、そのくらいになるはず。今回はアリソン・ラッセルやロドニー・クロウェル、レイク・ストリート・ダイヴ、レイチェル&ヴィルレイらとの仕事でおなじみ、ダン・ノブラーが共同プロデュース。
今回もフォークあり、ブルース調あり、バロック・ポップ系あり、ファンキーなルーツ・ロック〜カントリー・ロックものあり、もちろんラテンあり。ギャビーの幅広い対応力と好奇心が存分に発揮された1枚だ。英語とスペイン語も入り乱れて、いい感じ。
去年先行でリリースされていた2曲のシングル曲も収録されている。ローリング・ストーンズみたいなギター・リフがごきげんなジェシー・ハリスとの共作曲「ソリッド・グラウンド」と、ジャジーな「ダンス・ザ・ナイト・アウェイ」。どちらもいいけど、特に今回のアルバムのラストを締めくくる後者が沁みる。
あと、今年ラテン・グラミーの最優秀ラテン・ポップ・アルバム賞を獲得した前作『X Mi (Vol.1)』に収められていたオスカー・アイザックとのシンプルなデュエット曲を新たなアレンジで聞かせたニュー・ヴァージョンも。『¡スパングルド!』で素晴らしいコラボを聞かせたヴァン・ダイク・パークスとも再度共演。ボブ・ディランの「アイル・ビー・ユア・ベイビー・トゥナイト』をレイジーかつジャジーにきめてます。
今のところフィジカルはギャビーのWEBショップでしか見かけていません。手に入れやすくなるといいんだけど…。