Disc Review

Friends Along the Way (Deluxe Edition) / Mitch Woods (Club 88 Records)

フレンズ・アロング・ザ・ウェイ(デラックス・エディション)/ミッチ・ウッズ

おー、こんなの出てたのね。8月リリースか。気がつかなかった。ルーツ・ミュージック・ファンにはおなじみ、ごきげんな“ロック・ア・ブギー・ピアノ”の担い手、ミッチ・ウッズが2017年、故人も含めた多彩な音楽仲間との共演音源を集めてeOneからリリースした『フレンズ・アロング・ザ・ウェイ』をCD2枚組へと拡張したデラックス・エディションだ。

なんでもオリジナルの2017年エディションがリリースされた当時、eOneが突如映画会社へと転身することになってしまい、本作を含む音楽作品のプロモーションをすべて中止してしまったのだとか。なもんで、まったく話題にならずひっそり時ばかりが過ぎてしまったようなのだけれど。今回ミッチ・ウッズがマスターの所有権を確保。未発表音源も追加した形で拡張デラックス・エディションを改めてリリースすることにした、と。そういう流れらしい。

これ、とにかくゲストの顔ぶれを眺めるのがいちばんだと思うので、以下に曲目とゲスト、リストアップしておきます。

CD 1:

  1. C.C.Rider (feat. Van Morrison & Taj Mahal)
  2. Take This Hammer (feat. Van Morrison & Taj Mahal)
  3. Keep A Dollar In Your Pocket (feat. Elvin Bishop)
  4. Singin’ The Blues (feat. Ruthie Foster)
  5. Mother-In-Law Blues (feat. John Hammond)
  6. Cryin’ For My Baby (feat. Charlie Musselwhite)
  7. Nasty Boogie (feat. Joe Louis Walker)
  8. Empty Bed Blues (feat. Maria Muldaur)
  9. Blues Mobile (feat. Kenny Neil)
  10. The Blues (feat. Cyril Neville)

CD 2:

  1. Saturday Night Boogie Woogie Man (feat. Elvin Bishop)
  2. Blues Gave Me A Ride (feat. Charlie Musselwhite)
  3. Chicago Express (feat. James Cotton)
  4. Never Get Out Of These Blue Alive (feat. John Lee Hooker)
  5. Midnight Hour Blues (feat. Van Morrison & Taj Mahal)
  6. In The Night (feat. Marcia Ball)
  7. Blues For New Orleans (feat. Cyril Neville)
  8. Don’t Dip In My Bizness (feat. Kenny Neil)
  9. Southbound Blues (feat. John Hammond)
  10. Mojo Mambo (feat. Maria Muldaur)
  11. Worried Life Blues (feat. John Louis Walker)

要するに、2017年版の1曲目と2曲目を入れ替えたうえで、その全16曲をディスク2の6曲目までにまたがって収録し、そのあとに今回の拡張分5曲を追加した形。

自身のバンド、ロケット88ズを率いてぐいぐい聞かせるグルーヴィなバンド・サウンドとは違って、本作は基本的にミッチ・ウッズのピアノ(たまにヴォーカル)と、ゲストのヴォーカル、あるいはギター、ハーモニカ、ピアノなどとのシンプルかつアンプラグドな共演盤だ。ベースレス。曲によってラリー・ヴァンのシンプルなドラムが加わる程度。ミッチ・ウッズが絶妙な左手でがっちりベースラインを打ち出しながらのセッションとなっている。

1996年にジョン・リー・フッカー、ジェイムス・コットン、ジョニー・ジョンソン、アール・キング、リー・アレンらを迎えてミッチ・ウッズがブルースからニューオーリンズR&B、ロックンロールまでかましまくったアルバム『キーパー・オヴ・ザ・フレイム』と同趣向の作品で。そのときのアウトテイクなども含まれているようだけれど。本作も『キーパー・オヴ…』同様、そのシンプルな共演ゆえ、むしろミッチ・ウッズと各共演者の深いブルース・フィーリングが直に伝わってくる、みたいな。オリジナル、カヴァー取り混ぜた選曲もいいし、思いきりしびれる。

「17歳のころから頭にこびりついている曲よ。人生を変えられた。昔は意味もよくわからず歌っていたけど、今はわかるわ」と前置きしてからベッシー・スミスの「エンプティ・ベッド・ブルース」をやさぐれ気味に歌い出すマリア・マルダーとか、アコギのカッティングに乗せて軽やかに歌うラシー・フォスターとか、マーシャ・ボールとの躍動的な連弾とか、女性陣のかっこよさも印象的。

なにやらレコーディング時の映像もけっこう長尺で残っているらしく。その辺、全部蔵出ししてもらえないものかな。ロケット88ズを率いて、本作リリースに合わせたツアーもあるそうです。見たい…。

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