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Disc Review

The Mike & Micky Show LIVE / The Monkees (Rhino)

ザ・マイク&ミッキー・ショー LIVE/ザ・モンキーズ

新型コロナ・ウイルスがポップ・ミュージック界からも素晴らしい才能を次々と奪っていってしまって。もう悲しい。現代最高のパワー・ポッパーのひとり、アダム・シュレシンジャーの訃報。ショックだった。享年52。心からご冥福を祈ります。悲しいけれど、この危機に際して自分ができることなど何ひとつなく。なるべくおうちにこもって、普段通りに…いや、そうじゃないな、ウイルスと隣り合わせに暮らすしかない日々の新しい過ごし方みたいなものに自分を適応させながら、前向きにやっていかねば。

というわけで、今朝も前向きに、ご陽気に、ニュー・リリースをチェックしていきますね。

その、惜しくも亡くなってしまったアダム・シュレシンジャーの協力なども得ながら、2016年に結成50周年記念アルバム『グッド・タイムズ!』を出したモンキーズ。オリジナル・メンバー4人のうち、デイヴィー・ジョーンズはその50周年を待たず2012年に、ピーター・トークも2019年に、それぞれ他界。健在なのはマイク・ネスミスとミッキー・ドレンツの二人となってしまっているのだけれど。

そんなマイクとミッキーの二人が2018年から2019年にかけて行なった“ザ・モンキーズ・プレゼント〜ザ・マイク・アンド・ミッキー・ショー”なるコンサート・ツアーの模様がこのほどライヴ・アルバム化された。ちょうど1年ほど前、2019年3月のコンサートで収録されたものらしい。

実はまだ現物が手元になくて。ストリーミング配信された音だけ聞いて、このエントリーを書いている状態。なもんで、詳細なクレジットとかはわかっていないのだけれど。今、マイクとミッキーのモンキーズをバックアップしているのは1996年の30周年ツアーからサポートし続けているギタリストのウェイン・エイヴァーズを中心に、マイクの息子であるクリスチャン・ネスミスや、ミッキーの妹さんであるココ・ドレンツらを含む腕ききバンドで。その顔ぶれがここでもバックアップしている模様。オリジナル・ヴァージョンの味をしっかり受け継ぎながらの的確なサポートを聞かせている。デイヴィーのリード・ヴォーカル曲もミッキーがミッキーなりに引き継いで。楽しい。

ちなみに、去年からはブライアン・ウィルソン・バンドでおなじみ、プロビン・グレゴリーも新加入したそうだけれど、ライヴ映像を見る限り、このステージにはまだ参加していないっぽい。今年もツアーする予定だったみたいだけど、新型コロナ騒ぎでリスケされたようです。

とはいえ、“作られたアイドル”的な成り立ちのモンキーズの中で唯一ミュージシャンとしても存在感を放っていたマイクが、この再結成プロジェクトの中でも音楽的中心を担っているのは当然で。このライヴ盤に収録された全25曲のうち、ほぼ半分の12曲が共作も含むマイク・ネスミス絡みの作品だ。「サニー・ガールフレンド」「メリー・メリー」「ユー・トールド・ミー」「君はひとりぼっち(You Just May Be the One)」「どこかで知った娘(The Girl I Knew Somewhere)」「セント・マシュウ」「サークル・スカイ」「パパ・ジーンズ・ブルース」「タピオカ・ツンドラ」「アンティーズ・ミュニシパル・コート」「スウィート・ヤング・シング」「すてきなミュージック(Listen To The Band)」。

のちに『ミッシング・リンクス』で発掘された「セント・マシュウ」みたいな曲までやっていて、なかなか。「アンティーズ・ミュニシパル・コート」とかもずいぶんと珍しい選曲のような…。で、「ランディ・スカウス・ギット」がミッキー・ドレンツ作。「ピートのために(For Pete's Sake)」がピーター・トーク作。「ゴーイン・ダウン」がモンキーズ全員の名前がクレジットされている曲。

で、その他が外部ソングライターによる楽曲で。「恋の終列車(Last Train To Clarksville)」と「ステッピン・ストーン((I'm Not Your) Steppin' Stone)」がトミー・ボイス&ボビー・ハート作。「プレザント・ヴァリー・サンデー」「アズ・ウィ・ゴー・アロング」、そしてマイクの曲としてリストアップした「スウィート・ヤング・シング」がキャロル・キング絡み。「ザ・ドアー・イントゥ・サマー」がビル・マーティン&チップ・ダグラス作。「恋はちょっぴり(A Little Bit Me, A Little Bit You)」と「アイム・ア・ビリーバー」がニール・ダイアモンド作。「デイドリーム・ビリーバー」がジョン・スチュワート作。

2016年に出た50周年記念アルバム『グッド・タイムズ!』からも2曲演奏されていて。「バース・オブ・アン・アクシデンタル・ヒップスター」がノエル・ギャラガー&ポール・ウェラー作。「ミー&マグダレーナ」がデス・キャブ・フォー・キューティーのベン・ギバード作。

ただ、ちょっと気になるのは、発売元のライノ・レコードのサイトに載っているCDの曲目と、Apple MusicSpotifyでストリーミングされている曲目とで、ちょっと違いがあって。CDには「恋はちょっぴり」が入っていなかったり、「アズ・ウィ・ゴー・アロング」が同じ『ヘッド』に収録されていた別のキャロル・キング作品「ポーパス・ソング」に差し替えられていたり、曲順が微妙に入れ違っていたり…。でも、5月に出るという2枚組アナログLPの曲目はストリーミングされているものと一緒だったりして。

収録時間の関係かな。油断ならない。でも、「ポーパス・ソング」聞くにはCDじゃないと…的な? また全部買い? ああ…。

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