Disc Review

Live at Woodstock / Creedence Clearwater Revival (Craft Recordings)

ライヴ・アット・ウッドストック/クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァル

ウッドストック50周年記念38CD+1Blu-rayの超豪華800ドル箱。全世界1969セット限定。ついに売り切れたようで。めでたい。でも、さすがにそれは手を出せないなぁ…という方向けに、本ブログでも紹介したCD10枚組とか3枚組とか、いろいろ出て。さらに、いくつかの出演アーティストに関してはバラ売り盤も出てきた。

今のところ、メラニー、ティム・ハーディン、ジョーン・バエズ、ブラッド・スウェット&ティアーズ、マウンテン、シャ・ナ・ナ、そして今日ご紹介するCCR(クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァル)…という7組のステージの全貌をそれぞれ記録した『ライヴ・イン・ウッドストック』盤が登場。今後も出るのかな。ピンポイントで音源をゲットしたいファンにはうれしい配慮ではある。

実際に今月半ば、伝説のフェス開催から本当に半世紀の節目を迎えるわけだけれど。あのイベントの全貌というのは、特にわれわれ日本に暮らしていた音楽ファンは当時ほとんどつかめていなかった。翌年、本国アメリカで公開されたドキュメンタリー映画と、そのサウンドトラック・アルバムとして出たLP3枚組とがすべて。あの映画とサントラ盤こそがぼくたちにとってウッドストックそのものだった。なもんで、そこに収められていなかったアーティストに関しては、もうなかったことにされていたというか。

CCRとか、ザ・バンドとか、グレイトフル・デッドとか、ブラッド・スウェット&ティアーズとか…。あ、出てたの? みたいな。ずいぶんあとになって知った。71年に出たLP2枚組『ウッドストック2』に音源が入るまで、メラニーやマウンテンが出ていたことも知らなかった。日本の音楽ファンまるごと情弱だった。そのころのことを思うと、海外で38枚組まで出て、それを日本からでも普通に買えちゃう今の状況はまさに夢のようだ。

で、CCR。

ウッドストック・フェスが行なわれた時期の彼らというと、ちょうど超傑作アルバム『グリーン・リヴァー』が出たころで。シングル「バッド・ムーン・ライジング」がチャート上位を賑わしていた。人気絶頂期。それだけに映画に記録されていてもいいはずだったのに。なぜか未収録だった。不思議だ。中心メンバー、ジョン・フォガティが述懐したところによると、この夜のステージに彼ら自身はあまりいい感触がなかったのだとか。

3日にわたって行なわれたウッドストック・フェスにCCRが登場したのは2日目の深夜。グレイトフル・デッドの長尺ステージのあとだったとかで、フォガティによると、観客は全員寝ていて、自分たちは遠くの方にいるたった一人の起きている客に向かって演奏していた…みたいな状態だったとか、そんな話なのだけれど。とんでもない。このライヴ盤に記録された演奏を聞く限り、客もけっこう盛り上がっているし、演奏もごきげん。逆に言えば、この程度じゃ満足できないくらい当時のCCRは充実した状態だった、と。そういうことなのかな。

フォガティのヴォーカルも荒々しくてかっこいい。時代性を反映した、サイケだったりファンキーだったりするパフォーマンスのほうに興味が集中しがちだったウッドストック・フェスだけに、CCRのシンプルでワイルドなロックンロール感覚がわりを食っちゃったのかなとも思う。そう思うと、今の時代に本作で追体験するほうがこの時期の彼らの真価を実感しやすい気がする。「グリーン・リヴァー」「プラウド・メアリー」「バッド・ムーン・ライジング」「アイ・プット・ア・スペル・オン・ユー」などシングル・ヒット・チューンも満載。10分超えの「キープ・オン・チューグリン」や「スージーQ」も強烈。セットリスト全11曲、無敵です。

この人たち、4人編成時代と3人になってからと、それぞれ一組ずつオフィシャル・ライヴ盤が出ているけれど、それらよりも熱い仕上がりかも。

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