Disc Review

Sugar Drops / Davina & The Vagabonds (Red House)

シュガー・ドロップス/ダヴィーナ&ザ・ヴァガボンズ

スクィーレル・ナット・ジッパーズとか、アサイラム・ストリート・スパンカーズとか、シニカルな洒落心たっぷりのグッド・タイム・ミュージック・バンドが大好きなもんで。ミネアポリスから登場したこの人たちにも思い切りハマった。

オールド・タイミーなジャズ、ブルース、R&B、ゴスペルなどへの愛情に満ちたサウンドで、けっこう何から何まで、多彩な楽曲を聞かせる連中で。デビュー・アルバムは2008年の2枚組ライヴ盤『ライヴ@ザ・タイムズ』。これ、ぼくはいまだに聞いたことがなくて。初めて彼らを知ったのは2011年の初スタジオ・アルバム『ブラック・クラウド』でのことだった。これがまじごきげんで。そのあと、2014年の『サンシャイン』、2016年のライヴ盤『ニコレット・アンド・テンス』と楽しみまくって。で、今回、スタジオ・アルバムとしては3作目にあたる本盤『シュガー・ドロップス』の登場、と。そういうわけです。

この人たちの場合、バンド名義ではあるものの、確定しているメンバーは、歌とピアノとウクレレとソングライティングを担当しているダヴィーナ・ソワーズだけらしく。あとは時期によって顔ぶれが変わっているみたい。ダヴィーナさんのソロ・プロジェクトってことなのだろう。

ただ、今回も編成はこれまで同様、ピアノ、アップライト・ベース、ドラム、トランペット、トロンボーンというのが基本。曲によってサックスが加わったり、ノスタルジックなストリングス・アンサンブルが入ったり、スティーヴィ・レイ・ヴォーンと組んでいたことでおなじみ、リース・ワイナンスがさりげなくオルガンによる絶妙なオブリを聞かせていたり、パティ・グリフィンやジョン・ハイアットとの仕事で知られるダグ・ランシオがギターで参加していたり…。

こういう人が絶えず現われ続けて、とりあえず一定の支持を得ることができ続けるアメリカの音楽シーンってやっぱかっこいいなと思います。8月30日には国内盤も出ます。

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