Disc Review

A Boy Named Charlie Brown / Rod McKuen (Varese Sarabande)

CharlieB

スヌーピーとチャーリー/ロッド・マッケン

未CD化のアナログ盤を持ってきて下さい…というような企画があるとき、ぼくがよく持っていく盤というのがいくつかあって。そのうちのひとつが、ついにCD化された。詩人としてもおなじみ、ロッド・マッケン(ピーター・バラカンさんに聞いたら、マキューエンとか発音するのが正しいそうですが。それじゃ誰だかわからないので、マッケンで)の『A Boy Named Charlie Brown』。1969年の同名アニメ映画用に彼が書いた曲を集めたもので。オリジナル・サウンドトラック盤という位置づけではないようなのだけれど。

この映画、日本では『スヌーピーとチャーリー』というタイトルで、70年代に入ってしばらくしてから公開になったピーナッツ映画の第一弾。日本で公開された当時、見に行ったら、映画もよかったけど、何よりもロッド・マッケンが歌詞を提供して自ら歌った主題歌「チャーリー・ブラウンという名の少年」がものすごくよくて。高校生のころ、ソッコーでシングルを買って毎日ずっと、繰り返し繰り返し聞いていたものです。

小さな子供にしかできない魔法なのかもしれない/でも、チャーリーが微笑むのを見ていると/ちょっとだけ立ち止まって/自分が自分らしくいられてよかったと思えるはずさ/世の中にはたくさんの人がいるけれど/みんな最初は小さかったんだ/ぼくたちはみんなチャーリー・ブラウンという名の少年なんだ…

というような、まあ、こんな感じの歌詞で。なんか聞いているこっちがトシを取れば取るほど響く歌だったりして。何度、聞きながら心で泣いたことか(笑)。

チャーリー・ブラウンもののサウンドトラック・アルバムというと、TVスペシャル用に作られたヴィンス・ガラルディのピアノ・ジャズものがおなじみだけれど。こっちのほうが断然良いですよ。シングルばかり聞いているうちに物足りなくなって、やがてこのアルバムも手に入れてみたら、演奏ものと歌ものと半々。しかも、「チャーリー・ブラウンという名の少年」はなんと別アレンジの別テイク。これもこれですごく良くて。へこんだときとか、なんとなくぼんやり聞くアルバムとして、もう40年以上愛用させていただいてます。静かな愛聴盤って感じ。

その初CD化。もう未CD化のアナログ盤特集とかに持って行けなくなっちゃったけど。OK。やっぱりうれしい。アップル・ミュージックにも入ってました。いぇい!

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