Disc Review

The Very Best of Eric Burdon & WAR / Eric Burdon & WAR (Avenue/Rhino)

ザ・ヴェリー・ベスト・オヴ・エリック・バードン&ウォー/エリック・バードン&ウォー

ブリティッシュ・インヴェイジョンを代表するバンドのひとつだったアニマルズのエリック・バードンが、1970年、米ロング・ビーチのファンク・バンド、WARとタッグを組んで『宣戦布告(Eric Burdon Declares "War”)』なる物騒なタイトルのアルバムをリリースしたときは、ずいぶんとびっくりしたものだ。

まあ、バードンの場合、1966年に拠点を米サンフランシスコに移して、アニマルズのメンバーを一新してからはかなりサウンド・スタイルも変わって。当時の社会情勢なども反映したサイケでアシッドな音を聞かせるようになっていたのだけれど。

ご存じ、初来日の際、やばい筋のプロモーターとのゴタゴタに巻き込まれて苛酷なツアー途中で帰国しちゃったり。当時ぼくはまだ中学生だったので、細かい事情もよくわかっておらず、エリック・バードンってよくわかんない人だなぁ、とかテキトーに思っていたのだけれど。そこへ来て、今度は“宣戦布告”なもんで。正直、ビビりましたが(笑)。

最初に手に入れたシングルは「スピル・ザ・ワイン」で。ファンキーで、ちょっとラテン風味もあって、スペイン語のセリフが聞こえたり、ちょっとセクシーだったり、むちゃくちゃかっこよくて。これがWARというバンドを知った最初だったなぁ。

と、まあ、そんなWARの初期。まだ彼らが一本立ちする前、エリック・バードンに見出され、バードンをバックアップしていた時期の活動を再訪する2枚組ベストが編まれました。アルバムで言うと前述『宣戦布告』と次作『エリック・バードンの黒い世界(The Black-Man’s Burdon)』のころ。この時期のアルバムは組曲っぽい長尺メドレーで構成されていたりして、ちょっとややこしいというか、仰々しかったりもするのだけれど。こちらのベスト盤は楽曲単位でコンパクトに構成されているのでとっつきやすいかも。メンフィス・スリム、ローリング・ストーンズ、ムーディ・ブルースなどのカヴァーも交えつつの選曲。2025年リマスターでずいぶん音もよくなっていて、盛り上がる。中学生だったころの自分にプレゼントしてあげたい。

「ミステリー・トレイン」など“トレイン”関係のメドレー「トレイン・シング」、「スピル・ザ・ワイン」の未編集リミックス・ヴァージョン、「黒くぬれ(Paint It Black)」の、レコード・デビュー前、1969年のウィスキー・ア・ゴーゴーでのライヴ・ヴァージョンという3曲の未発表音源の蔵出しもあり。今年のレコード・ストア・デイ・ブラック・フライデーに合わせて出た2LPヴァージョンと、2CDヴァージョンがあります。

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