Disc Review

A Pretty Song: Sunshine, Soft & Studio Pop 1966-1972 / Various Artists (Teensville Records)

すてきなソングス/ヴァリアス・アーティスツ

いろいろ考えさせられる局面も少なくなかったとはいえ。オリンピック、やっぱり面白くて。日本人選手に限らず、世界中のかっこいいアスリートをまとめて見ることができる機会としてはほんと貴重だし。おかげですっかり深夜型の生活パターンになってしまいました。そういう人、多そう。

まあ、ぼくも昔は完璧な夜型で。朝の情報番組のアタマのほうを見てから寝る、みたいな。そういう感じの日々だったけれど。寄る年波も考慮しつつ、近年は朝型に修正。それがオリンピック時差のせいでなんだか元に戻っちゃって。いかんいかん。また朝型に戻さないと、ね。

ということで、一足先にいただいた夏休みをゆるっと終えて。今朝はちゃんと朝、起きました。で、午前中にブログを更新しつつ1日をスタートさせる日々、再開しようかな、と。ぽーっとオリンピック観戦している間にも、いろいろ面白いニュー・リリースがありました。再開一発目はちょっと前にポチっていて、数日前に海外から届いたこれでいきます。豪ティーンズヴィル・レコードが編纂した最新コンピ!

何カ月か前、本ブログでも紹介した『ロリポップス&ティアドロップス:34ポップ・ダイアモンズ・フロム・1960s』とか、素晴らしいオールディーズ・コンピレーションを出し続けてくれているティーンズヴィルですが。

今回は本ブログでもこことかこことかで紹介している“ザ・サンシャイン、ソフト&スタジオ・ポップ”シリーズの最新作。今回もやばいです。収められている全31曲/28アーティスト中、パッと見て知ってる名前はエリー・グリニッチとボビー・ヴィーくらい? その二人にしても、入っているのは超レアなアセテート音源だったりするし。くらくらする。

あとぎりぎり知ってるのは、レフト・バンクに一時加入していたり、ウッドストック・フェスに出たりしたことでちょびっとだけ有名なバート・ソマーがかつてトレイド・マーティンの下で組んでいたデュオ、バート&ビルとか? 残る顔ぶれとなると、ほんと細かくて。ライナーノーツ読まないと誰が誰やら(笑)。まずは冒頭、ディオンの「ウェディング・ソング」とか作ったマイク・バーゾン作曲/プロデュースによるジ・オレンジ・パイナップル・トゥリーのシングルB面曲でスタートして…。

以降、マイク・カーブの下でバリー・マン&シンシア・ワイル作品とか歌っていたこともあるザ・ボーイズ、「スージーQ」でおなじみのデイル・ホーキンスがプロデュースした思いの外ポップなジ・アメリカン・ブルース、アラン・パーソンズ絡みのステップス、ジョージ・カーリンとかグレアム・グールドマンとかを手がけていたトム・バーマンが手がけたロンダ&リーバ、いかにもこの時期らしいキャッチーでちょっぴりサイケなサンシャイン・ポップを聞かせてくれるナッシュヴィルのザ・グラデュエイツ…と続いて。

さらに、「ベグ、バロウ&スティール」でおなじみジョーイ・デイ作の曲を歌うポップコーン・レベリオン、シールズ&クロフツが初期加入していたというアンクル・サウンド、「ラインストーン・カウボーイ」の作者として知られるラリー・ワイス、フォーク・ロック期のホリーズを丸パクリしたみたいなザ・キャダヴァー、カナダの男女4人組リングス&シングス、「ロンサム・タウン」とか「ワンダー・オヴ・ユー」とか名曲をたくさん書いたベイカー・ナイト人脈らしきザ・パワー・プラント…などなど。

これで半分くらいかな? キリがないのでこのくらいにしておきますが。誰だかワケがわからないけど、めくるめく思い、みたいな? ティーンズヴィルが編纂するコンピを聞いているといつも感じることだけれど、知らないところにどれだけまだ聞いたことがないポップな佳曲が眠っているんだろうなぁ…と、遠い目になってしまうのでありました。

ティーンズヴィルの常で、もちろん今回もストリーミングはなし。なのでサウンドクラウドにアップされていた公式ティーザー・メドレーへのリンク貼っておきますね。9月になると『すてきなソングス』なる邦題の下、国内盤も出るみたい。かつてティーンズヴィルはMSIが国内に流通させてくれていたけど、今はディスクユニオンがそれを引き継いでくれています。1曲ごとに詳細な解説をしてくれているブックレット付きなので、興味ある方はブツをゲットしましょうね。

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