Disc Review

Jeremy Spencer / Jeremy Spencer (Big Pink/Vivid Sound)

ジェレミー・スペンサー/ジェレミー・スペンサー

昨夜のCRT“ボブ・ディラン『武道館』Night”、たくさんのご来場ありがとうございました。ハイレゾ音源用意しておいてよかった。でかい音でハイレゾ聞くと今回の『コンプリート武道館』のリミックスの良さを全身で体感できて、ごきげんでした。突然引っ張り出してコメントしていただいちゃった天辰保文センパイも、ソニーの白木哲也さんも、本当にありがとうございました。今年2度目のCRTディラン・ナイトでしたが、まだまだ語り尽くせない人ですねー。

で、来月のCRTは年末恒例の1年振り返り忘年会企画ではなく、はっぴいえんどをテーマにお届けします。こちらも3作のオリジナル・アルバム群の最新リマスター盤が出たばかり。いい音で鳴らしながら、今年のイヤーエンドをハッピーに締めくくりましょう。いつものように12月29日という、年末、超押し詰まってからの開催なので、なかなかスケジュール調整大変かもしれませんが。いらっしることができる方は、ぜひ。

今年、2023年というのは、はっぴいえんどが1972年に解散してから50周年。とともに、ぼくが初めての単行本『はっぴいえんど伝説』を出版してから40周年って年でもありました。その締めくくりという意味合いもこめての、はっぴいえんどナイトです。そういえば大滝師匠が亡くなったのが2013年の年末。あれからもうちょうど10年なんですね。そんなことにも思いを馳せながら、やがて日本の音楽シーンを大きく躍動させていくことになる4人の若者たちの試行錯誤を年末の新宿で堪能しましょう。

詳細はこちらへ。

というわけで、実は今朝は昨夜のCRTで盛り上がりすぎて疲れてたのか、寝坊しちゃいました(笑)。『ブギウギ』も見てないなぁ。なので取り急ぎ、ちょっと紹介するタイミングが微妙な作品を軽く取り上げて許していただきます。今年の5月か6月に韓ビッグ・ピンクが再発して、国内盤が今月末、11月29日に出る予定の1枚。

ピーター・グリーンと並んで初期フリートウッド・マックを牽引したギタリスト、ジェレミー・スペンサーがマック脱退直前の1970年にリリースしたファースト・ソロ『ジェレミー・スペンサー』です。

21世紀に入ったころヨーロッパでブートっぽい形で再発されたことがあったなぁ。オフィシャルには2015年、米リアル・ゴーン・ミュージックが再発して、日本でもBSMFから出たっけ。そんなアルバムが8年ぶりに紙ジャケで出ます。

初期マック人脈がこぞってバックアップしていることも含め、ブルースの文脈で語られることも多い1枚だが、これ、音楽的には全然ブルースじゃなく、むしろオールディーズ。ジョニー・レスティヴォ、フェビアン、チャーリー・リッチらのカヴァーをはじめ、バディ・ホリーもの、ボ・ディドリーもの、1960年代エルヴィス・プレスリーもの、サーフィン/ホットロッドものなど、マニアックな持ち味を炸裂させている。マック時代のステージにエルヴィスの扮装で登場したこともあるというジェレミーの本性が露わになったごきげんな仕上がりです。

なんでこれを今朝取り上げたかというと。1972年に大滝さんの初ソロ『大瀧詠一』が出たとき、そこに含まれていたオールディーズっぽい楽曲群に大いに触発されて、ぼくはずっぽしアメリカン・オールディーズの世界へと埋没していくことになったわけですが。当時はまだ、今のように再発盤のようなものがたくさんは出ていない時代で。オールディーズにハマった気持ちをどこに向けていいのかよくわからず右往左往。

そんなころ、翌年出たデイヴ・エドモンズの「ベイビー・アイ・ラヴ・ユー」のシングルとか、オールディーズ・カヴァー・バンド、シャナナの作品群とかと一緒に、すがるように聞いていたのがどこかの輸入盤バーゲンで手に入れたこのアルバム『ジェレミー・スペンサー』だった、と。そういうこと。大滝さんからの連想です。そういう意味でも個人的には恩人みたいな1枚。もちろんジェレミーならではの強烈なスライド・ギターを楽しめる曲も入っているし。いい形で再評価されるとうれしいな、と。

でも、まだまだ世間的な評価は今いちなのか、サブスクのストリーミングもされていないんだよなぁ。なので、今日はたぶんオフィシャルではないYouTubeへのリンク貼っておきますね。

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