Disc Review

Your Funny Moods / Skip Mahoaney & The Casuals (The Numero Group)

ユア・ファニー・ムーズ/スキップ・マホーニー&ザ・カジュアルズ

2003年、シカゴで設立されて以来、LP、CD、カセット、7インチ、12インチ、そしてダウンロード、ストリーミングなど、様々なフォーマットで渋い再発とか、興味深い新作リリースを続けているザ・ヌメロ・グループ

けっして大ヒットしたものでなくとも、絶対に見逃してはいけないソウルもの、フォークもの、ワールドもの、ゴスペルもの、パンクものなどにスポットを当てて、きっちりリサーチして届けてくれるセンスがすごく頼もしい。ネッド・ドヒニーとか、サンフォード・クラークとか、クリエイションとか、扱っているアーティストの中には知ってる名前もちょっとはあるのだけれど、ほとんどがこれまで見逃してきた人たちばかりで。いつも気が抜けない。

今回、そんなヌメロ・グループがデジタルのダウンロードとストリーミングで甦らせてくれたのは、これはマニアックなソウル・ファンならばとりあえず名前くらいは知っているであろう必殺ソウル・アクト、スキップ・マホーニー&ザ・カジュアルズ。彼らが1974年に残したレアな傑作アルバムが、この1月3日にダウンロード/ストリーミング再発された。素晴らしい。

この人たち、アベット・レコードに残した必殺スウィート・ソウル「ランド・オヴ・ラヴ」でおなじみかも。その曲をフィーチャーした1976年の同名アルバムとの2オン1形式で本作もCD化されたりしていたけれども。やはりアルバムはそれぞれ単独で楽しみたいから。今回のデジタル・リイシューはうれしい。地元ワシントンDCのローカル・レーベル、DCインターナショナルからリリースされた隠れ名盤だ。

ヤング・ロディ&カレンシーやキッド・カディがサンプリングしたことでも一時ちらっと再注目されたオープニング・チューン「アイ・ニード・ユア・ラヴ」が今となってはいちばん有名曲かも。ファンキーでグルーヴィーなダンスR&B「タウン・コールド・ノーホエア」とかもフロアで人気があるらしい。けど、個人的にはもう、アナログLPではB面トップに収められていた表題曲が大好き。最高だ。胸しめつける最強スウィート・ソウル。この曲一発でぼくはかつてノックアウトを食らった。

そこから、ミディアムで軽くグルーヴする「アイム・ルッキング・アウェイ・フロム・マイ・パスト」を経て、「シームス・ライク・ザ・ラヴ・ウィー・ハッド・イズ・デッド・アンド・ゴーン」「ウィー・シェア・ラヴ」とメロウものが続くB面が大好きだった。もともと学生時代からの友達だったというスキップ・マホーニーとジェイムズ・パーディというソングライター・コンビの力を改めて思い知る。

その後、1976年に前述、『ランド・オヴ・ラヴ』をナッシュヴィルのナッシュボロ・レコードから出したものの、本格ブレイクには至らず、折からのディスコ・ブームにも今ひとつ乗ることができず、1978年、バンドは活動休止。こういう存在って、シーンから忘れられがちだけれど、そこにスポットを当て続けるヌメロ・グループからは目が離せないっすね。

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