Disc Review

The Secret Of Life: Partners, Volume 2 / Barbra Streisand (Columbia)

パートナーズ II:ザ・シークレット・オブ・ライフ/バーブラ・ストライサンド

今月末、朝日カルチャーセンターでノージくんと一緒に、映画に絡めたボブ・ディラン講座やらせていただくことになっていて。以前もお知らせしましたが…。

最近、いろいろ80歳代のミュージシャンの訃報とかも届く中、まあ、そんなことファンの側が身勝手に望むことでもないとは思うけれど、いつまでも変わらず活動してほしいなと願うアーティストの筆頭がボブ・ディランかな。

思いきり個人的な話になりますが、ぼくにとってのアメリカン・ミュージック3本柱というのは、エルヴィス・プレスリー、ビーチ・ボーイズ、そしてボブ・ディランで。そういう意味でも、ディランが最後の砦というか。

というわけで、そんなディランの新しい歌声が聞ける1枚を今朝は紹介しておきます。

バーブラ・ストライサンドの最新デュエット・アルバム『パートナーズ II: ザ・シークレット・オブ・ライフ』。バーブラというと、昔からデュエット上手というか、1970年代後半からいろいろなデュエット・パートナーと楽曲をリリースしていて。ドナ・サマー、ポインター・シスターズ、キム・カーンズ、ブライアン・アダムス、ニール・ダイアモンド、バリー・ギブなど。

でもって、2014年にはスティーヴィー・ワンダー、ベイビーフェイス、ビリー・ジョエルらを迎えたデュエット・アルバム『パートナーズ』ってのを出して。2016年にはメリッサ・マッカーシー、アレック・ボールドウィン、アントニオ・バンデラス、ジェイミー・フォックス、アン・ハサウェイ、ヒュー・ジャックマンら豪華な映画俳優たちを迎えてブロードウェイの名曲をデュエットした『アンコール』を出して。

で、今回、そんなデュエット・シリーズの最新作『パートナーズ II: ザ・シークレット・オブ・ライフ』が出た、と。そこに、なんとボブ・ディランとのデュエットが入っているでした。

前回の『パートナーズ』では、デュエット・パートナー自身の持ち歌を歌っていたのはビリー・ジョエルくらいだった覚えがあるけれど。今回はジェイムス・テイラーと副題ともリンクする「シークレット・オ・マイ・ライフ」を歌っているのをはじめ、ポール・マッカートニーと「マイ・ヴァレンタイン」、スティングと「フラジャイル」、レイヴェイと「レター・トゥ・マイ・13イヤー・オールド・セルフ」みたいな感じで、デュエット相手の持ち歌がわりと多かったりして。もしかしたらバーブラが歌いたい楽曲からデュエット相手を選んだパターンもあるのかな、と。

でも、そんな中、ディランとはナット・キング・コールをはじめ多くのシンガーがたくさんの名唱を残している往年の名曲「君を想いて(The Very Thought of You)」をデュエット。まあ、男女デュエットの常でキー設定が微妙だったのか、どちらもメロディをわりとこねくり回している感じではあるものの。両者が長いこと切望していたという夢のデュエットの実現。なかなかに感慨深いものがあります。ディランが相手だってこともあってか、イントロからグレゴア・マレのハーモニカでスタートするところもなかなかな趣向。ディラン、こんな感じのジャズ・ハーモニカ吹けないと思うけど(笑)。

サム・スミスとの 「トゥ・ルーズ・ユー・アゲイン」と、マライア・キャリー、アリアナ・グランデとの「ワン・ハート、ワン・ヴォイス」は新曲かな。ジョシュ・グローバンが前作から引き続きの参加。その他、シール、ティム・マグロウ、ホージアらも。

歌の力、満載って感じの1枚です。

■追伸
それから、8月に入ってすぐ、こういうイベントもやります。往年の名曲を空間オーディオで聴こう! というイベントです。追悼ってことも含めて、ビーチ・ボーイズやスライ&ザ・ファミリー・ストーンとかの音もサラウンドで浴びたいと思います。よろしければ。

https://igetsurround-01.peatix.com

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