NBPファイル vol.55:ダンドゥビ・フェイヴァリッツ
ボブ・ディランまつり、続いております。東京公演2日目も素晴らしかったです。カヴァーものとしてずっと演奏されていたスタンダードの「ザット・オールド・ブラック・マジック」に代わって、なんとグレイトフル・デッドの「トラッキン」が世界初演されたり。ぶっとびました。
演奏する前、ステージ上でメンバーがディランのそばに集まって何やら相談しているような、不思議な緊張感に満ちた瞬間があったので、何かありそう…と思ったら。まじ、びっくり。この曲、今日だか明日だかに日本でも翻訳本が出ると予告されていたボブ・ディランの最新刊『ソングの哲学(The Philosophy of Modern Song)』でも取り上げていたので、その流れでカヴァーすることにしたものかも。本のほうはなにやら4月17日に発売延期になったみたいだけど、とりあえず下のほうに翻訳版のリンク貼っておきますね。
ほんと、油断ならないったらありゃしない。楽しい日々です。ありがとう、ディラン。
というわけで、今朝もなおディラン以外の歌声を耳にする気にならない朝なわけですが。そろそろそんなことも言っていられないので、本日木曜日、スロウバック・サーズデイ恒例のNBPプレイリストはディランとは全然関係ないとこ、いきます。
今日がどんな日なのか、ちょっと調べてみたら、今から64年前、1959年の4月13日に発表になった全米チャート(4月18日付)でワシントン州オリンピアで結成された男女3人組ヴォーカル・グループ、フリートウッズのデビュー・シングル「やさしくしてね(Come Softly to Me)」が初めて1位の座に輝いておりました。
以降4週にわたり1位を走り続けた「やさしくしてね」を皮切りに、フリートウッズは「ミスター・ブルー」(1959年、1位)、「悲しき窓辺(Outside My Window)」(1960年、28位)、「恋の廻り道(Runaround)」(1960年、23位)、「トラジェディ」(1961年、10位)など数多くのヒットを放っておりますが。随所に洗練されたテンション・ノートを効果的に取り入れたメロディ/ハーモニー感覚がごきげんで。どの曲も大好き。
で、この「やさしくしてね」、“ドゥドゥビドゥ、ダンダン、ダンドゥダーンドゥビドゥ…”という印象的な男声フレーズに“カム・ソフトリー・ダーリン…”という女声のハモりが絶妙に絡む曲なもんで。今日はこういう“ダンドゥビ”っぽいコーラスが入る曲ばかり、12曲集めてみました。
といってもあまり範囲を広くしすぎると収拾が付かなくなりそうなので。“ダンドゥビ”あるいは“ドゥビドゥビ”“シュビドゥビ”系に絞って、“ダンディリ”系は今回省きました…って何言ってんだかワケわかりませんが(笑)。ビーチ・ボーイズもマドンナもカーティスも大滝師匠も出てきます。もちろん“ダンドゥビ”の頂点とも言うべきニール・セダカも! お楽しみください。
- Come Softly To Me / The Fleetwoods (1959)
- Say I Love You (Doo Bee Dum) / The Four-Evers (1964)
- Sunshine / The Beach Boys (1980)
- Come Go With Me / The Del-Vikings (1957)
- Shoo-Bee-Doo / Madonna (1984)
- 恋するふたり / 大滝詠一 (2003)
- Breaking Up Is Hard to Do / Neil Sedaka (1962)
- What Will I Do? / Neil & Jack (Neil Diamond & Jack Packer) (1962)
- Sho-Be-Do-Be-Do / Bradford (1988)
- Dooby Dooby Wah / Ritchie Valens (1958)
- Dub-I-Dub / Me & My (1995)
- Do Be Down / Curtis Mayfield (1990)