ブラッド・ハーモニー/ラーキン・ポー
本ブログでも機会があるごとにちょいちょい取り上げているラーキン・ポー。新作、出ました。
なんと今回は日本盤も。つーか、日本盤のほうが先行。やったね。ほんの数日だけの先行発売ではありますが。でも、うれしい。それにともなって、メンバーのふたり、メーガンとレベッカ姉妹のちゃんとした日本語カタカナ表記も決まったようで。メーガン&レベッカのラヴェル姉妹、と。そういうことになったみたい。ぼくはこれまでブログでローヴェル姉妹と書いてきたけど、ラヴェル姉妹、ね。今日からそう書くことにします。
本ブログでは2020年の痛快な5作目『セルフ・メイド・マン』を紹介したのが最初だったっけ。同じ年の暮れ、パンデミック期間を利用して続けられていたYouTubeでのカヴァー・シリーズに連動したアルバム『キンドレッド・スピリッツ』も紹介して。そのあと、2021年にリリースしたライヴ・アルバム『ペイント・ザ・ローゼズ』はスルーしちゃったものの、今回は久々のスタジオ作だし。大喜びで取り上げましょう。
『ペイント・ザ・ローゼズ』はライヴ盤のわりにちょっと考え過ぎちゃったかなという感触もあったのだけれど。オリジナル曲によるスタジオ作としては2年ちょいぶりってことになる本作『ブラッド・ハーモニー』では、またまた持ち前の豪快なサザン・ロック・テイストがストレートに炸裂。でっかくグルーヴするドラム、うねるベース、ハードにファンキーにリフをぶちかますレベッカのギター、粘っこくディープに舞うメーガンのブルージーなラップ・スティール。文句なしです。往年のアメリカン・ロック好きにはもうたまらない音像がアルバム全編に渦巻いている。
プロデュースはラヴェル姉妹とレベッカの夫、タイラー・ブライアント。メーガンのほうの夫、マイク・シールもハモンドやウィーリッツァー・ピアノで新鮮な響きをもたらしているし。姉妹のママ、トリッサさんもバック・コーラスで参加。ドラム、ベースもツアー・バンドとしておなじみの顔ぶれだし。まさに米南部っぽいファミリー感ばしばしの1枚という感じだ。
レッド・ツェッペリンを想起させるジャケットのロゴも微笑ましい。先日、ここで女の子ギタリストのかっこよさについて書いたことがあったけれど、ラーキン・ポーもその代表だなぁ。そのとき紹介したFM番組用のプレイリストでもノッケに選んだのはラーキン・ポーだった。特にラップ・スティールで縦横にロックしまくるメーガンさんはすごいと思う。大好き。また日本、来てほしいなー。
先行発売された日本盤には1曲、『キンドレッド・スピリッツ』からデレク&ザ・ドミノスのカヴァー「ベルボトム・ブルース」がボーナス追加されてます。