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Disc Review

The Very Best of Fantastic Cat / Fantastic Cat (Blue Rose Music)

ザ・ヴェリー・ベスト・オヴ・ファンタスティック・キャット/ファンタスティック・キャット

バンドキャンプで知ったユニットなのだけれど。ファンタスティック・キャット。

NPRが“ブルース・スプリングスティーンやジョシュ・リッターの伝統に則って曲を書き歌う”と賞賛したアンソニー・ダマート、ガーディアンが“注目の存在”とマークしたドン・ディレーゴ、ローリング・ストーン紙が最新シングルについて“はっとさせられる”と評したブライアン・ダン、同様に、率いているバンド、ホリス・ブラウンのことを“米国のハートランドを深夜にドライヴする際のサウンドトラック”と評したマイク・モンターリ。

この4人のシンガー・ソングライターたちがツアー先で出会い、意気投合。お互い等距離で力を合わせつつ結成したユニットだ。形としてはクロスビー・スティルス・ナッシュ&ヤングというか、トラヴェリング・ウィルベリーズというか、モンスターズ・オヴ・フォークというか…。その最新版という感じかも。

なんでも2019年、4人がたまたまニューヨークのクラブで対バンした後、バックステージで一杯やりながらバンド作ろうかと盛り上がっていたところ、お店のウェイトレスさんがやってきた。そこで“もし新バンドを作るとしたらどんな名前がいい?”と聞いてみたら“ファンタスティック・キャットはどう?”と言われ、それだ! と一気に決まったらしい。

で、去年の夏ごろからEP出したり、シングル出したり。そんな流れを受けていよいよフル・アルバムへ。既出シングルなども全部詰め込んでいるからか、いきなり『ザ・ヴェリー・ベスト・オヴ…』ときた。いい塩梅にふざけててよいですね。

ボブ・ディランの「サブタレニアン・ホームシック・ブルース」というか「マギーズ・ファーム」というか、そのあたりを想起させるダマート作品「カモン・アルマゲドン」に始まり、ドン・ディレーゴらしいダイレクトなギター・ラインが印象的な「ニュー・イヤーズ・デイ」、1980年ごろのスプリングスティーンっぽい叙情とビートが交錯するブライアン・ダン作品「ノーバディーズ・カミン・トゥ・ゲット・ユー」、替わって今度は1990年代のスプリングスティーンを彷彿させるモンターリ作の「ワイルド・アンド・フリー」、1970年代AMラジオ・ゴールド(笑)って感じの「アミーゴ」、アップテンポのロード・ソング「ザ・ギグ」、往年のジャクソン・ブラウンっぽいディレーゴ作品「エイント・ジス・ザ・ストレンジエスト・タウン」などなど。4人のシンガー・ソングライターがそれぞれの個性を発揮しながら、1960〜1970年代っぽいニュアンスも的確にまぶしつつ構築した全10曲だ。

基本的には4人それぞれが交代でリード・ヴォーカルを担当しているみたいだけど、ちょっと1970年代ローレル・キャニオン風味を感じさせるダン作品「フィオナ」では4人が代わる代わるヴォーカルを披露。古き良き共同体っぽいムードが心地よい。4人が集まることで生まれる化学変化がいい形で結実することを願います。

ちなみに、カラー・ヴァイナルもあったみたいだけど、速攻でソールドアウト。ゲットしそびれた。残念。

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