Disc Review

American Love Call / Durand Jones & The Indications (Dead Oceans)

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American Love Call / Durand Jones & The Indications

これまた、最高! 70年代ソウルのあれこれ、アイズレー・ブラザーズ、ギル・スコット・ヘロン、カーティス・メイフィールド、マーヴィン・ゲイ、ドラマティックス、シャイ・ライツ、ケニー・ギャンブル&レオン・ハフ、ヴァン・マッコイなどの要素がぐわっと詰め込まれた1枚。新譜とは思えないっちゃ思えないのだけれど、最高に楽しい。後ろ向きだとかディスられそうな気もしなくはないけれど、なんのなんの。良くも悪くもワン・コード、ツー・コードくらいでえんえん展開するモノクロームっぽい沈静したムードの旋律だらけの昨今、あえてこういう多彩でスウィートなメロディ/ハーモニー感覚に真っ向から挑むというのは実にポジティヴなアプローチだとぼくは思う。

ルイジアナ出身のドゥラン・ジョーンズがインディアナ大学で結成したレトロ・ソウル・バンド。4トラックのマルチ・カセット・レコーダーで宅録されたという荒々しいファースト・アルバムから1年。どっちかと言うとダンス・フロア向けだったデビュー盤に比べると、ぐっと落ち着いた、メロウな味わいを強めた仕上がりだ。政治やドラッグをめぐる社会的メッセージも含むファンキーな「モーニング・イン・アメリカ」や、温暖化など環境問題に言及したジャジーな「シー・ゲッツ・ホッター」などもいいけれど、やはりスウィートなハーモニーを従えてドラマーのアーロン・フレイザーによるファルセット・ヴォーカルが舞う「コート・オヴ・ラヴ」とか「トゥー・メニー・ティアーズ」とか、そっちタイプのラヴ・ソングのほうに切なく胸を締め付けられる。

フロントを担うドゥラン・ジョーンズばかりが目立ちがちだったファーストから成長著しく、バンドとしての存在感をがっちり固めた素晴らしいセカンド・アルバム。思いきり愛聴しますよ、ぼくは。

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