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Disc Review

A Little More Time With... / The Senior Service (Damaged Goods Records)

ア・リトル・モア・タイム・ウィズ…/ザ・シニア・サーヴィス

この人たちのこと、ぼくは全然知らなかったのだけれど。そのスジでは有名なのかな。有名なんだろうな。ザ・シニア・サーヴィス。

英ロチェスターが本拠。ザ・ダガーメン、ザ・ジェイムス・テイラー・カルテット、ザ・プリズナーズ、フェイズなど様々なバンドで活動してきたジョナサン・バーカー(オルガン)、グレアム・デイ(ギター)、ダリル・ハートリー(ベース)、ウルフ・ハワード(ドラム)という4人がごきげんなインストを聞かせるバンドとしてスタートさせたものらしい。

この編成で2016年ごろからダメージド・グッズ・レコードでアルバムやらEPやら何作かリリースしてきていて。今回さかのぼってざっと聞いてみたら、ジョン・バリーのサウンドトラック曲をカヴァーするブッカー・T&ジ・MGズというか。モリコーネに挑むスモール・フェイセズというか…(笑)。そんな世界観を実現するモッズ系インスト・バンド的なスタイルを貫いてきた連中みたい。

でも、コロナ禍のロックダウンで活動休止を余儀なくされる中、1年くらい前にそろそろ何かひと味違うことをやりたいと思い立ったそうで。ロックダウン明けにメンバーで飲み会しながらアイデアを出し合い、地元仲間の女性シンガー・ソングライター、レイチェル・ロウリーをゲストに迎えてオリジナルの歌ものをやろう、と。そういう企画を立てたのだとか。

そうやって誕生したのが本作『ア・リトル・モア・タイム・ウィズ…』だ。まあ、ぼくは今回初めて聞いたので、最初からこういう、ちょっとオールディーズ風味のキュートな歌ものロックンロール・バンドだと受け止めちゃったのだけれど。

以前からのファンにしてみればきっと意外な切り口をプレゼントしてくれる1枚なはず。もちろん、今回初聞きのぼくにしてみれば、とても聞きやすいレトロ・ポップ盤。基本は配信による6曲入りデジタルEPで。フィジカルは10インチのアナログ盤のみという、いかにもダメージド・グッズっぽい趣味性の高さだ。

全6曲中4曲がレイチェルさんのヴォーカルをフィーチャーした歌もので、残り2曲がインスト。でも、このインスト2曲が超マニアックで。泣けてくる。

ひとつはオブスキュアなUKラウンジ・ポップ・ファンにはおなじみの奇才プロデューサー/ソングライター、ジョン・シュローダーの「ラヴィン・ユー・ガール」。もうひとつはクリス・ラム&ザ・ユニヴァーサルズのエキゾチックな映画主題歌「ミステリアス・ランド」。今回はヴォーカルを入れてポップに自作曲を…とか言って始めた企画だったとはいえ、このあたりにシニア・サーヴィスの本音が出ているのだろう。

なんか、いい感じにいかがわしくて、わくわくします。

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