ニッポン・ガールズ〜和製ポップス、ビート歌謡&ボサノバ/黛ジュン、中尾ミエ、大原麗子、木の実ナナ、いしだあゆみ、朱里エイコ、弘田三枝子、山本リンダ、渥美マリ、小山ルミほか
年末年始は BlackBerry Bold のOSを、海外で公開された5.0に上げたり、メモリ消費が凄まじいのでまた4.6に戻したり、でもやっぱり新しいほうがいいなぁ…と、また5.0にしたり。音楽聞いたりテレビ見たりしながら、そんな作業にいそしんでだらだら過ごしてしまった。あんまり意義深くない休みだったけど。楽しかった。そんなもんっすね。
例年この時期、新譜の入荷も少ないので、今年もまた20~30年代の古いところからこれまであまり接していなかったものを毎日ほじくり返してました。これもまた楽し。近ごろあちこちで書かせてもらっていることだけれど、トシとってくると特に、曖昧な未来への期待感よりも、自分が知らずにやり過ごしてきてしまった過去に、あるいはまだ生まれてもいなかった時代に埋もれる“まだ見ぬ宝”みたいなものへの興味のほうがつのってきて。やめられません。
なので、このホームページで何か紹介したいなぁと思っても、なかなか(笑)。だいたい新譜が少ないしなぁ。でも、新年のご挨拶がわりにブログを更新しましょう。英Ace傘下のビッグビート・インターナショナルからのリリース。60年代ガール・グループものの鬼コレクターであり日本の昭和40年代歌謡ポップスにも精通している chachacharming.com のシーラ・バーゲル嬢が編んだ本盤。黛ジュン、中尾ミエ、大原麗子、木の実ナナ、いしだあゆみ、朱里エイコ、弘田三枝子、山本リンダ、渥美マリ、小山ルミなど、66~70年代のグルーヴィなジャパニーズ・ガール・ポップを満載。
シーラさんはぼくのラジオ番組『月刊萩原健太』にゲストで出ていただいたこともあるのだが、この種の音楽を奇異なものとして風流に楽しんでいるわけではなく、そこに潜むきわどいかっこよさを本気で味わっているようで。その目線が今回の編纂にも貫かれている。詳細なライナーノーツも面白い。日本人とはまたこだわりのポイントが違う個所もあったりして。ぼくが普段洋楽のライナーで書いているのもこの逆パターンなんだよなぁ…。こういう充実した歌謡曲コンピが海外から出てくるってのは複雑だけど。でも、新鮮。
Jガールズ、キューピッツ、響かおる、マーガレット、野平ミキなど、中古屋好きの胸をときめかせる名前もたくさん。シーラさん、中村晃子が好きだって言ってたのに、今回は入ってませんでした。『ニッポン・ガールズ~和製ポップス、ビート歌謡&ボサノバ』って邦題でPヴァインからも出ます。