Disc Review

Back to the River / Susan Tedeschi (Verve Forecast)

バック・トゥ・ザ・リヴァー/スーザン・テデスキ

日本シリーズ、相変わらずおなか痛いすのぉ…。

そんな日は痛快なやつを。男気みなぎるブルース姐御、スーザン・テデスキの新作だ。スタジオ盤としては通算5作目かな。ヴァーヴ・フォアキャストに移籍してからはこれが2枚目。前作は全曲カヴァーということもあり、パフォーマーとしての彼女にスポットを当てたツクリになっていたけれど、今回はソングライターとして、これまで以上に存在感を発揮した仕上がりって感じ。

なんとトニー・ジョー・ホワイト御大と共作、ワウワウ・ギターが炸裂するスワンプふうのアルバム・タイトル・チューン、旦那さまであるデレク・トラックスと共作したファンキーな「バタフライ」、ゲイリー・ルーリスと共作した切なくメロディアスな「ラーニング・ザ・ハード・ウェイ」、ショーン・コルヴィンとの仕事でおなじみのジョン・リヴェンサルとの共作による深い「レヴォリューショナイズ・ユア・ソウル」などをはじめ、ほとんど共作ながら全11曲中10曲がオリジナルだ。ブルースやR&Bの伝統にのっとった、かっちょいい曲ばかりです。残る1曲はベティ・ハリスが69年にリリースしたアラン・トゥーサン作品「ゼアズ・ア・ブレイク・イン・ザ・ロード」。ここでもホーン・セクションも交えて豪快にグルーヴしてみせる。

よく比較されるジャニス・ジョプリンほどエキセントリックではなく、近年のボニー・レイットほど達観した感じでもなく、いい案配にいいとこ取りがキマっていて。いつも通り、好感度たっぷり。ときおり垣間見せる繊細な表情もたまらんすね。

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