Disc Review

Bring It On Home... The Soul Classics / Aaron Neville (Burgundy)

ブリング・イット・オン・ホーム…ザ・ソウル・クラシックス/アーロン・ネヴィル

なーんか、完璧に中日が新庄の引き立て役になって終わっちゃった、みたいな。新庄以上の無邪気な“引き”を持ったプレイヤーが中日にいなかったという。それがそのまま結果に反映してしまった、と。まあ、そんなシリーズでした。どっちもがんばれで見ていた身としては、けっこう楽しめたけど。超身近に中日ファンがいるもんで、なかなかに重い日々でした(笑)。どうせなら週末まで楽しませてほしかったぞ。落合、大丈夫かな。中日って、外からはわからない複雑な事情がいろいろ絡み合う球団みたいだから。落合は宝なんだけど。うーむ。

ともあれ、日ハム、おめでとう。ぼくも昔、東京ドームをフランチャイズにしていた時代、年間パス持ってました。2万円くらいで一年中、主催試合の自由席フリーパスだったんだよなぁ。すっかり人気球団になっちゃった今じゃ信じられないかも。よかったよかった。シリーズ終幕とともに、プロ野球ファンにとって地味な季節の始まりです。あとはアジア・シリーズと、日米と、マスターズ・リーグか。ヤクルト×六大学選抜ってのもあるね。だましだましキャンプインを待ちます。早く2月になれ。

今回のパのプレイオフやシリーズを見て、ハラとかいう人も少しは反省してくれたかな。現役時代からあの人のプレイにあまり感心したことはなかったけど、監督になってからは特に的外れな気がする。本能的に自分よりもビッグなスターを作らないようにしているとしか思えないあの人の采配が、いかにジャイアンツという存在をせこくしてしまったか。いくら無意識にやっているらしきこととはいえ、そろそろ気づけっての。落合も言ってる通り、もう今や監督で客が呼べる時代じゃないんだし。

あと、Gファンなら誰もがいまだに恨めしく思っていることだろうけど。ライトスタンドからの連日の猛反対コールも無視してビジター・ユニフォームからTOKYOの文字をはずしてしまったフロント。あれもねぇ。自分たちの愚挙を悔いてほしいぞ。札幌、千葉、福岡、仙台、大阪あたりの盛り上がりを見るにつけ、取り返しのつかないことをしてくれたもんだなぁと悲しくなる。全国区の球団であらねばならない……とか、先日も誰か偉い人が言っちゃってたみたいだけど。誰が決めたんだ? 自分か? みっともない。上だけ黒いユニフォームにも、いまだ馴染めん。どうなってるんだぁーっ!

いかん。Gの話になると暗くなる(笑)。こんなときはアーロン・ネヴィルのころっころ回りまくる至宝のコブシに心を癒してもらいましょう。これまでにもドゥーワップのカヴァー集、ジャズのカヴァー集、ゴスペル集など自らの多彩のルーツを明らかにするアルバムをリリースしてきたアーロンさんですが。今回は自らのソウル/R&Bルーツに照準を絞った仕上がり。

アーロンもニューオリンズ在住だけに、去年のハリケーン・カトリーナで多くの友達を失い、家もなくした。でも、惨事を乗り越えて、地元の復興を支援するため、積極的に何カ月もベネフィット・コンサートを続けてきた。そうしたコンサートでは、ネヴィル・ブラザーズおなじみのレパートリーだけでなく、往年のソウル・クラシックスも多く取り上げられた。昔から深く馴染んできた古いソウル・ナンバーをハリケーン・カトリーナの傷手のあとで歌うのは、深く、スピリチュアルな体験だったそうだ。

そんな流れを受けてリリースされたのが本盤。スチュワート・レヴィンのプロデュースのもと、ジェームス・ギャドソン、レイ・パーカー・ジュニア、ニール・ラーセン、ジョー・サンプルら、腕ききミュージシャンに支えられ、持ち前の豊かな歌心を存分に発揮している。つーか、もう全員、何もしてないような感じ。余計なプレイは何もなし。淡々と、楽曲そのもののエッセンスとアーロンの深い歌心を支えるのみ。それでいて、むちゃくちゃソウルフル。スリリング。昨日今日のやつには絶対に真似できないワザだ。

選曲的にはかなりストレート。往年の有名R&Bヒットが勢揃いしているが、「レイニー・ナイト・イン・ジョージア」「エイント・ノー・サンシャイン」「ア・チェンジ・イズ・ゴナ・カム」など、もともとの意味を超えてカトリーナによる惨劇と具体的に二重写しになる曲も多い。サム・クック、ステイプル・シンガーズ、アル・グリーン、カーティス・メイフィールドなど、ゴスペルとR&Bをそれぞれのやり方で融合した偉大なアーティストの楽曲を多く取り上げているのもしみる。

チャカ・カーンとの枯れまくったデュエットで聞かせる「レッツ・ステイ・トゥゲザー」が最高!

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