Disc Review

Assembly / Joe Strummer (Dark Horse Records/BMG)

アセンブリー/ジョー・ストラマー

今朝はけっこう早く出かけなきゃならなくて。しかも、ちょい遠出なもんで。軽めに、ちゃっちゃっといきます。

ジョー・ストラマー。クラッシュを解散した後、1986年から、他界するちょっと前、2001年までの音源で編まれた16曲入りの新アンソロジーが、なんとジョージ・ハリスンが設立したダーク・ホース・レコードから出た。

ストラマーのアンソロジーというと、未亡人のルシンダ・テイトさんとロバート・ゴードン・マクハーグIIIの監修の下、代表曲を収めたディスクと、未発表音源12曲を詰め込んだディスクとを抱き合わせた『ジョー・ストラマー001』ってごついやつが2018年に出ていて。おいおい、その“002”はどうした、番号3桁にしてるんだから、理論的には vol.999 まで、最低限100まで行く気なんだろ、のんびりしている場合じゃないぞ…とか思ったりもするわけですが(笑)。

今回はその流れではなく、もっと素直に、まっすぐ編まれた入門編ベスト盤という感じ。

ジョー・ストラマー&ザ・メスカレロス名義の「コーマ・ガール」「ジョニー・アップルシード」「トニー・アダムス」「ゲット・ダウン・モーゼス」「Xレイ・スタイル」「モンド・ボンゴ」「ロング・シャドウ」「フォビドゥン・シティ」など、没後リリースされたものまで視野に入れつつセレクトされた必殺の名曲群を中心に、ソロ名義による「スリープウォーク」(ナイス選曲!)、映画『シド・アンド・ナンシー』に提供した「ラヴ・キルズ」、そして2001年の未発表ライヴ音源「アイ・フォート・ザ・ロウ」と「しくじるなよ、ルーディ(Rudie Can't Fail)」、さらにアルバムに先駆けて音源が公開され話題になっていた「ジャンコ・パートナー」の未発表アコースティック・ヴァージョンが加わる。

えーっ、「ダム・ダム・クラブ」はー? 映画『ウォーカー』とか『パーマネント・レコード』に提供した曲はー? と、いろいろ思うところはあるけれど、今やジョー・ストラマーの作品を聞いたことがないなんて世代もごく普通になってきた気もするし。このくらいざっくりしたセレクションのほうが入門しやすいのかも。曲順が時系列になっていないことも含め、逆に、異ジャンル、あるいは異なる地域で生まれた多彩なグルーヴとロックンロールのビートとを独自のやり口で豪快に合体/融合/撹拌させ続けてきたストラマーの功績を、より俯瞰した視点から大きく把握できる気もする。

ブックレットには大のストラマー・ファンだというジェイコブ・ディランが文章を寄せている。デザインもポップで、凝ったコーティングもほどこされていたりして、むちゃくちゃかっこいいブックレットに仕上がっているのだけれど。ところが、掲載されているレコーディング・データなどに関しては、こちらもかなりざっくりしていて。演奏パーソネルくらいは記されているものの、どの曲が何年にどのアルバムで発表されたとか、そういうのは一切なし。これならサブスクですましちゃっても…と考えるファンが増えるのも無理はない。

まあ、その雑さもまたストラマーっぽいか。いずれにせよ、古くからのファンも未発表音源3曲のためにも揃えておかなきゃ的な1枚ではある。ポール・ヒックスのリマスタリングも良好。これ聞きながら“002”を待ちます。

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