Disc Review

Mia Wilson / Mia Wilson (Royal Oakie Records)

ミア・ウィルソン/ミア・ウィルソン

オープニングの「フェイス・トゥ・フェイス」って曲。イントロのストリングスから、いきなり“おー、ジミー・ウェッブ!”って感じで。全編にバリトン・ギターっぽい響きも効果的に入っているし。もろグレン・キャンベル「ウイチタ・ラインマン」じゃん。どういう人なのか、全然知らないものの、盛り上がってしまった。

続く「イット・マスト・ビー・ソー・イージー」は初期ハリー・ニルソンのテイストで。やばいじゃん、もう。

ミア・ウィルソン。南カリフォルニア拠点のシンガー・ソングライターで。パートナーのスカイラー・ルーステッグとともに2021年ごろから曲作りを始めて。ひっそり活動していたところ、ティム・ラムジーとトレヴァー・ベルド・ヒメネスによる“パーティング・ラインズ”というバンドというか、デュオ・プロジェクトみたいなやつの前座を務めたのをきっかけに彼らの目にとまり、ラムジーとヒメネスからフル・アルバムの制作をすすめられた、と。

まあ、なんかそんな経緯が bandcamp には書いてありました。でもって2024年、ロサンゼルスのスタジオでレコーディングがスタート。生演奏によるベーシックを3日間でアナログ録音して。その後、ラムジーのホーム・スタジオなどで追加のオーヴァー・ダブ。

去年の夏あたりから先行シングルの配信が始まって。で、11月、いよいよ本ファースト・フル・アルバムがリリースされた、という流れみたい。ぼくは年が明けてから知りました。半年遅れだな。もっと早く知っておきたかった。

全体の仕上がりは、もうオープニング2曲の感触がそのままずっと続く、なんというか、こう、1970年代のローレル・キャニオンっぽいテイストで。キャロル・キング、ジュディ・シル、ジャクソン・ブラウン、ジェイムス・テイラーなどにハマりながら青春時代を送ったぼくのようなジジイ世代の涙腺を直撃してくれる。詰めが甘いところも多いけれど、そのあたりのゆるさも含めて懐かしいというか(笑)。

とはいえ、その音の背景には、今どきのベッドルーム・ポップ系シンガー・ソングライターと同じ空気感も漂っていたりして。なんだか面白いです。

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