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Great Songwriter Files: 16. Kunihiko Murai

グレイト・ソングライター・ファイル・プレイリスト:16. 村井邦彦

拙著『グレイト・ソングライター・ファイル〜職業作曲家の黄金時代』プレイリスト、いよいよ大詰め。16回目は村井邦彦作品集です。

村井さんに関しては本ブログでも以前とりあげたことがあって。というか、ぼくが進行を務めているFMヨコハマ『otonanoラジオ』という番組にゲストで来ていただいたりした際、番組用のプレイリストってのを作って。それを“Nothing But Pop File, vol.63: Kuni Murai Songbook”という形でこちらに流用したこともかつてありました。

なので、まあ、そちらを参照していただいたほうが話は早いわけですが。もう2年前くらいのプレイリストなので、そのころまだストリーミングされていなかったりして仕方なく選べなかった曲もあって。その辺を改めて補いつつ、さらに他のお気に入り曲とかも付け加えながら、『グレイト・ソングライター・ファイル〜職業作曲家の黄金時代』用のプレイリスト、改めて作ってみました。今回は年代順に並べてあります。

本にも書いたんですが、村井さんというとYMOやユーミンを見出したプロデューサーとして、あるいはアルファ・ミュージックを創設した音楽ビジネスマンとして、そのキャリアを振り返られることが多くて。ソングライターとしての村井さんのファンであるぼくはいつもちょっと物足りなさを感じたりしていました。

村井さんの曲って、ほんと、1960年代末から70年代初頭にかけてのまだまだ、えー、なんというか、こう、要するにダサかった(笑)日本のポップ・シーンにあって、メジャー・セヴンスとかマイナー・ナインスとか平気で使っちゃったり、ジャジーなアンサンブルとか弦楽四重奏とかを導入しちゃったりしていて、かっこよかったなぁ。

村井さんのヒット曲には、たとえばモップスの「朝まで待てない」とかテンプターズの「エメラルドの伝説」とか辺見マリの「経験」とか、マイナー・キーの名曲も多いわけですが、ぼくの個人的好みもあって、今回はマイナーものを外して選曲してみました。

あと、赤い鳥に関しては「忘れていた朝」とか「翼をください」とか、絶対外せない代表曲も多いのだけれど、まあ、どこででも聞けるだろうから今回はあえて外して。ハイ・ファイも「スカイ・レストラン」かなぁ…と思いつつも別曲にして。ガロもアルバム・ヴァージョンにして。いろいろ悩みつつの12曲です。お楽しみください。

※お恥ずかしいことに、出版後、いくつか不注意なミスに気づきました。読者ならびに関係者の皆さまにご迷惑をおかけいたしました。本当にすみません。訂正個所はリットー・ミュージックのWEBに掲載されています。そちらをご参照ください。電子版は修正されています。申し訳ありません。よろしくお願いします。


Great Songwriter Files: 16. Kunihiko Murai

  1. 廃墟の鳩 / ザ・タイガース (1968)
  2. 或る日突然 / トワ・エ・モワ (1969)
  3. 髪がゆれている / 久美かおり with 村井邦彦 (1969)
  4. 栄光の朝 / フィフィ・ザ・フリー (1969)
  5. 憧れは翼にのって / 森山良子 (1970)
  6. 旅立つ朝 / 江利チエミ (1971)
  7. 虹と雪のバラード / ジャッキー吉川とブルー・コメッツ (1971)
  8. 裏庭の出来事 / 弘田三枝子 (1971)
  9. 美しすぎて / ガロ (1972)
  10. 明るい表通り / 天地真理 (1972)
  11. 窓に明りがともる時 / 赤い鳥 (1973)
  12. 夢うつつ / ハイ・ファイ・セット (1975)

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