NBPファイル vol.93:追悼エリック・カルメン(ラズベリーズ編)
先日のCRT『EACH TIME』40周年記念ナイト、たくさんのご来場ありがとうございました。オリジナル発売当初からいろいろと謎めいていたあのアルバム、あれから40年を経てようやくその真価をぼくたちが思い知る、みたいな。そんな感じの昨今です。大滝師匠の先見の明というか、時を超える洞察力というか、勘の鋭さというか、そんなもろもろに改めて圧倒された夜でした。
で、次回CRTは諸事情からひと月お休みをいただいて、5月21日(火)、先日亡くなったエリック・カルメン追悼ナイトです。完璧主義者であったがゆえ、オリジナル・アルバムのリリースとかにとても慎重で、キャリアに比して作品数が少なめなエリックさんですが、そのぶん残してくれた作品はどれも珠玉。彼の歩みをたっぷり味わいたいと思います。再来月のことなので、まだ会場であるロック・カフェ・ロフトのサイトにはスケジュール掲載されていませんが、いちおう本サイトのCRTインフォメーション欄にはチラシ画像貼っておきますね。
なんか、こう、自称“硬派な”ロック・ファンとか、エリック・カルメンみたいな音楽をクサすよねー。先日も、とあるSNSでそういう書き込み見てものすごいムカつきました(笑)。まあ、その辺はもう個人的な考え方というか素養の問題なので、特にリアクションはしませんでしたが。ぼくの視点からすると、むしろエリック・カルメンが体現しているような音楽性をきちんと評価できなければ、特に英米の音楽地図を受け止められないと思います。
5月21日のCRTもエリック・カルメンのそんな魅力を再確認できる夜にできればいいなと思います。
というわけで、先週、訃報を受けてセレクトしたエリック・カルメンのプレイリスト。あのときはソロ作品の中からピックアップしましたが、今週のスロウバック・サーズデイ恒例NBPプレイリストは、ラズベリーズ時代のエリック・カルメン作品からいつものように12曲、選んでみました。
といっても、ラズベリーズのオリジナル・アルバムはたったの4枚。てことで、4枚それぞれから3曲ずつ、ぼくの好きなものをピックアップ。結果はシングル曲中心のベスト盤みたいになっちゃいましたが(笑)。これはこれで、ラズベリーズのシングル曲の強力さを再確認できる楽しい選曲作業。ただ、あまりにもシングルばっかりになってもナンなので、「レッツ・プリテンド」とか「ドライヴィン・アラウンド」とかは心を鬼にして外しました。そこはぜひ各自で。
エリック・カルメンの他界を惜しみつつ、彼の功績に改めて感謝しましょう。お楽しみください。
RIP Eric. Don't Want to Say Goodbye...
- Go All the Way / The Raspberries (1972 US #5)
- Waiting / The Raspberries (1972, from album “Raspberries”)
- Don't Want to Say Goodbye / The Raspberries (1972 US #86)
- I Wanna Be With You / The Raspberries (1972 US #16)
- Nobody Knows / The Raspberries (1972, from album “Fresh”)
- If You Change Your Mind / The Raspberries (1972, from album “Fresh”)
- Tonight / The Raspberries (1973 US #69)
- On the Beach / The Raspberries (1973, from album “Side 3”)
- Ecstasy / The Raspberries (1973, from album “Side 3”)
- Overnight Sensation / The Raspberries (1974 US #18)
- Cruisin Music / The Raspberries (1974, from album “Starting Over”)
- Starting Over / The Raspberries (1974, from album “Starting Over”)