Disc Review

Bunny / Willie J Healey (Yala! Records)

バニー/ウィリー・J・ヒーリー

“UK脱力系”とか? そう呼ばれたりすることもある英オックスフォード出身のシンガー・ソングライター、ウィリー・J・ヒーリー。新作が届きました。フル・アルバムとしては3作目かな。アルバムの真ん中くらいに「シュア・フィールズ・グッド」ってタイトルの曲が入っているのだけれど、まさにそれ。今回もいい感じにオシャレでブリージーでレイドバックした、まじ心地よい音を届けてくれた。

とはいえ、今回は若干ではあるけれど路線が違って。1960年代サンシャイン・ポップっぽかったり、1970年代ローレル・キャニオン・サウンドのようだったりするこれまでの感触に加えて、今回はぐっとソウル寄りの方面にも接近。ハリー・ニルソン、ニール・ヤング、ジョージ・ハリスン、デヴィッド・ボウイ、エルヴィス・コステロといった顔ぶれに加えて、スライ&ザ・ファミリー・ストーンやカーティス・メイフィールド、プリンス、アウトキャストなど古今のソウル・アーティストあたりからの影響も色濃く盛り込まれた仕上がりだ。

今年の1月に先行シングルとして公開された「サンキュー」って曲に友人でもあるジェイミー・Tが客演していて。その中には“ドラム・マシーンをありがとう、ジェイム/君のおかげで違うやり方で物事を進めることができるようになった”という歌詞が含まれているのだけれど。実際、そのレコーディングの際、ジェイミーがプレゼントしてくれたドラム・マシーンが以降のアルバム作りに大きな影響を与えたらしい。

ゆるめのブルー・アイド・ソウル風味というか。9月に入り、今日の東京は雨も降って気温も控えめな感じではありますが、まだまだしばらくは残暑に油断のできない日々。そんな毎日に快適な一筋の風を送り込んでくれるような1枚です。

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