Disc Review

Home Again / Carole King (Sony/Legacy Recordings)

ホーム・アゲイン:ライヴ・フロム・セントラル・パーク 1973/キャロル・キング

月末になると毎度同じようなこと書いている気がするけれど。今取りかかっている原稿がなかなか書き終えられず(笑)。〆切りぶっちぎり状態。各方面にご迷惑おかけしてます。反省がないな、俺。こういう朝、のんびりブログ書いていたら怒られちゃいそうなので、今朝はちゃちゃっといきますね。

以前、ここでストリーミング開始をお伝えしたキャロル・キングの1973年セントラル・パーク公演のライヴ。公演日からきっかり50年を経た5月26日、ついにパッケージが全世界で同時発売されましたー。

詳しい内容とか発売までの経緯は以前のエントリーで書いたのでそちらご参照ください。CDとDVD、それぞれ別々のリリースで。CDのほうはコンサートのライヴ・パフォーマンス18曲のみを収録。DVDはマルチ・カメラで撮影されたライヴ全編に加えて、コンサートが行なわれた1973年までのキャロルさんの歩みをざっくりたどったミニ・バイオ映像とか、コンサート実現までの経緯とか、当日の設営の様子とかも含むコンサート・ドキュメンタリー。

まあ、普通に考えたらDVDのほうがお得な感じではありますが。ジャケットもそれぞれ違うし、DVDだと曲とか歓声にドキュメンタリーのコメントが重なったりもしているから。そういう余計なあれこれなしに演奏だけ楽しみたいという方はCDをぜひ。日本盤は光栄なことにぼくがライナーを書かせていただいております。

先日のCRT“キャロル・キング・ナイト”でもこのセントラル・パーク公演に関する話題で大いに盛り上がりました。そのときちょっとトリヴィア的に話にのぼったのが、映像のカメラワーク。豪華バック・ミュージシャンのうち、ハーヴィー・メイソンはやったら映るのに、バンマス的立場のデヴィッド・T・ウォーカーがなかなか映らない。後半ようやく少しだけ映るようになるものの、プレイしているところではなく、ピアノ越しの顔だけとか、後頭部のアップとか…(笑)。なぜだ。その辺のテキトーな感じもお楽しみポイントです。

音楽的な鑑賞ポイントのひとつは、キャロルさんのピアニストとしての腕かな。デヴィッド・T・ウォーカー、ハーヴィー・メイソン、クラレンス・マクドナルド、トム・スコットなど強力なメンバーとタメ張ってばりばりピアノで渡り合っている感じが、まじ、たまりません。

キャロルさんだけでなく、ジェイムス・テイラーも、ジョニ・ミッチェルも、そして来月のCRTの主役であるポール・サイモンも、みんなそう。息の長いシンガー・ソングライターさんたちは誰もが、ソングライターとしてのプロフェッショナルな才能やシンガーとしての優れた表現力に加えて、楽器奏者としての確かなテクニックも持ち合わせていて。だからこそ、一過的な存在として消え去ることなく、長い歳月、音楽シーンの前線を生き抜いてこられたのだなと改めて思い知ります。

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