Disc Review

Signature Songs (2023 Dark Horse Reissue) / Leon Russell (Dark Horse Records)

シグネチャー・ソングズ/レオン・ラッセル

時折、ものすごい再発に手を出して驚かせてくれるダークホース・レコード。去年の半ば、レオン・ラッセルが主に1990年代以降にリリースしたソロ・アルバム群17作のストリーミング配信を突然スタートさせたりして。ファンを驚かせてくれましたが。

まあ、レオン・ラッセルと言えばジョージ・ハリスンが呼びかけて実現した『バングラデシュのコンサート』でも大活躍した男だから。ジョージが設立したダークホースから彼の音源が配給されるのは特に不自然ではないのだけれど。

そんな中から今回、フィジカルの発売も。2001年に自身のレオン・ラッセル・レコードからリリースされた『シグネチャー・ソングズ』。タイトル通り、レオン・ラッセルといえばこれ!的な代表曲をピアノの弾き語り基調で再演した1枚がジャケットを新装して再リリースされました。

この盤で取り上げられているのは、1970年のファースト・ソロ・アルバム『レオン・ラッセル』から「ア・ソング・フォー・ユー」「ハミングバード」「デルタ・レディ」、1971年のセカンド『レオン・ラッセル・アンド・ザ・シェルター・ピープル』から「ストレンジャー・イン・ア・ストレンジ・ランド」、1972年の『カーニー』から「タイト・ロープ」「アウト・イン・ザ・ウッズ」「マジック・ミラー」「マスカレード(This Masquerade)」、1975年の『鬼火(Will O' the Wisp)』から「バック・トゥ・ジ・アイランド」「レディ・ブルー」、そして1979年の『ライフ・アンド・ラヴ』から「ワン・モア・ラヴ・ソング」という計11曲。

あ、この曲、選ぶんだ…的な渋いところも入っているのがミソ。「ストレンジャー・イン・ア・ストレンジ・ランド」だけドン・プレストンとの共作で、あとはすべてレオン・ラッセル単独で書いた名曲ばかりだ。レオン・ラッセル作の名曲というとカーペンターズのカヴァーでおなじみの「スーパースター」もあるけれど、あれはボニー・ブラムレットと、クレジットされていないもののリタ・クーリッジとの共作で、本人が歌う曲ではないという判断からか、選ばれていません。あと、たとえばメアリー・マクリアリーとの夫婦時代、1976年に出した『ウェディング・アルバム』からの「瞳の中のレインボー(Rainbow in Your Eyes)」とかももちろんアウトで(笑)。

その辺を外したうえで、懐かしの自選代表曲たちを、基本的にピアノをメインに、ほんのちょっとのパーカッション類とコーラスを軽く配しつつ、年輪を重ねた声でソウルフルに、ブルージーに、歌い綴っているのでありました。ジミー・ウェッブの『テン・イージー・ピーシズ』(1998年)とか、クリス・クリストオファソンの『ジ・オースティン・セッションズ』(1999年)とか、バリー・マンの『ソウル&インスピレーション』(2000年)とか、同時期に話題を集めた作家自らのシンプルな代表曲カヴァー集の流れ。そりゃ悪いわけがない。

以前、2007年にMRIレーベルから一度再発されたことがあったけれど、今回はCDだけでなく初アナログLP化(Amazon / Tower)も実現。狙い目はやっぱヴァイナルだよなぁ。この人の歌声とピアノにはやはりアナログが似合います。

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