Disc Review

Folk-Nanny/Born To Wander / The 4 Seasons (Collector's Choice)

フォーク・ナニー+ボーン・トゥ・ワンダー/ザ・フォー・シーズンズ

おー、年が明けてからぼんやりしていたら1月も終わりではないですか。

正直なところ、年が明けてから買った新譜CDに今ひとつ盛り上がりきれずにいたりして。更新も鈍りました。あ、カーリー・サイモンとか、久々に悪くなかったです。あと、何の意味があるのかよくわからないスミザリーンズのビートルズ・フルコピー盤も、なんか憎みきれずにちょくちょく聞いたりしているし。イギリスで大売れしているエイミー・ワインハウスも遅ればせながらそれなりに楽しんでいるし。ジョン・ハモンドの新作は、近いうちに紹介するかも。ノラ・ジョーンズもそこそこ。リッキー・リー・ジョーンズ、ルシンダ・ウィリアムスあたりも話題っすね。なんだよ、たくさん紹介できそうじゃん(笑)。頻繁な更新、心がけましょう。

でも、結局再発盤のほうが聞く頻度、相変わらず多いです。仕方ないです。おっさんだから。日本でもMSIが順次リリースしているスタックリッジも楽しい。ソニーが紙ジャケ再発したパーシー・フェイスってのも気を抜いているとまた入手できなくなっちゃいそう。エルヴィス・プレスリーのオフィシャル・ブートレグ・レーベル“フォロー・ザット・ドリーム”から出たゴスペル・アルバム『ヒズ・ハンド・イン・マイン』のエクスパンデッド2枚組もやはり素晴らしかった。機会があれば、この辺もそのうち。

とりあえず、今回はフォー・シーズンズ、いっときましょう。コレクターズ・チョイスからオリジナル・アルバム群が 2on1 形式、あるいは抱き合わせの2枚組という形でどかっと出た。全体の仕切りがゴードン・アンダーソン。ビル・ダールが全盤ライナーを書き下ろしていて、マスタリングがビル・イングロットとデイヴ・シュルツ。1963年の『フォーク・ナニー』と64年の『ボーン・トゥ・ワンダー』、65年の『…エンターテイン・ユー』と66年の『ライヴ・オン・ステージ・ウィズ…』、66年の『ワーキング・マイ・ウェイ・バック・トゥ・ユー』と69年の『ジェニュイン・イミテーション・ライフ・ガゼット』、70年の『ハーフ・アンド・ハーフ』と77年の『ヘリコン』、そして85年の『ストリート・ファイター』と92年の『ホープ+グローリー』をそれぞれ組み合わせた5セットと、81年の2枚組再結成ライヴを1枚に詰め込んだものと、合わせて6セット。フォー・シーズンズはこれまでにも様々な形でオリジナル・アルバムの音源が世に出たりしていたので、完璧にダブる盤も多いし。80年代以降の作品は熱心なファン以外にはなんとも中途半端な仕上がりに聞こえてしまうだろうし。複雑なところですが。縁起ものってことで。ぼくは全部買いです。またまた、たっくさんダブりました。ダブった旧盤はCRT福袋行きか?(笑)

一般的には、ノリノリ期の『ワーキング・マイ・ウェイ…』と意欲的なコンセプト・アルバム『ジェニュイン・イミテーション…』を組み合わせた盤がいいのかな。個人的には『フォーク・ナニー』と『ボーン・トゥ・ワンダー』の組み合わさった盤がいちばんよかった。どっちも他のオリジナル・アルバムと収録曲がけっこうダブる寄せ集め系の内容だけれど。わりとアコースティック寄りのテイストを持つ初期楽曲ばかりが集められていて。フォー・シーズンズの魅力を別角度から再認識できる。フィル・オクスやピート・シーガーらのフォーク作品カヴァーのほか、愛おしい「コニー・O」や必殺の「サイレンス・イズ・ゴールデン」、ビーチ・ボーイズ・パロディの「ノー・サーフィン・トゥデイ」などクルー/ゴーディオ作のオリジナル曲を収録。熱心な方にのみおすすめします。

ところで、ブライアン・ウィルソン。ホームページ見ました? 9月にロンドンのサウスバンク・センターの委託を受けて、ロイヤル・フェスティヴァル・ホールで新作を披露する予定だとか。朗読入りの4部構成、みたいな組曲になりそうだという話なんだけど。大きく出たぞ。何をやる気だ、ブライアン(笑)。まあ、そのライヴではこれまでやったことがない過去のレパートリーにも挑むようなので、何はともあれ大注目っすね。

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