Disc Review

Pete Yorn Sings the Classics / Pete Yorn (Shelly Music)

ピート・ヨーン・シングズ・ザ・クラシックス/ピート・ヨーン

今朝は午前中からお出かけの仕事が入っちゃっているので、ちゃちゃっとした更新で。

2001年にレコード・デビューを飾って、新時代のシンガー・ソングライターとして大いに期待を集めたピート・ヨーン。そうか。ピート・ヨーンもデビュー20周年か。ぼくもデビュー盤が出たばかりのころ、ここで、なんとなーくぼんやりと紹介していたりしましたが。

そんな彼が、2018年にリリースしたピクシーズのカヴァー「ヒア・カムズ・ユア・マン」なども含め、自分の好きな他アーティストの曲ばかりをけっこう気楽に歌った1枚が出た。というか、実はこれ、去年の11月のブラック・フライデー、年末商戦の幕開けを告げる日に催されたレコード・ストア・デーに合わせて限定アナログLPとしてリリースされた盤。当然、ものすごく限定だったもんで(笑)。ぼくは入手できずじまいだったのだけれど。

それが先日、バンドキャンプでデジタル・リリースされた。うれしい。なので、喜んで紹介しておきます。ピート・ヨーンはライヴでよくブルース・スプリングスティーンやスミスのカヴァーをやっているらしく。そのあたりが入っているのかなと思ったら、そうでもなく。

取り上げている楽曲は、ピクシーズの「ヒア・カムズ・ユア・マン」、ボブ・ディランの「レイ・レディ・レイ」、ダイアナ・ロスの「マホガニーのテーマ」、カースティ・マッコール〜トレイシー・ウルマンの「ゼイ・ドント・ノウ」、ロキシー・ミュージックの「モア・ザン・ジス」、ビーチ・ボーイズの「サーファー・ガール」、ストーン・ローゼズの「テン・ストーリー・ラヴ・ソング」、サイモン&ガーファンクルの「アイ・アム・ア・ロック」、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドの「ニュー・エイジ」、ヘンリー・マンシーニ〜アンディ・ウィリアムスの「ムーン・リヴァー」。

ピクシーズやヴェルヴェット・アンダーグラウンドのような、なるほど、と納得の選曲もあれば、ダイアナ・ロスとかマンシーニとか、へーっ!と目を見張るものもある。大きくアレンジをいじっているものもあれば、わりとストレートにカヴァーしたものもある。ただ、総じてけっこうリラックスしたラフな仕上がり。楽しい。

ハーブ・アルパートっぽいマリアッチ風味のトランペットとビートルズっぽいキーボードとが交錯する「レイ・レディ・レイ」とか、作者ブライアン・ウィルソンのキモの部分を突いているかのような、妙にダークで内省的な「サーファー・ガール」とか、アンビエント感漂う「ムーン・リヴァー」とか、けっこう興味深いヴァージョン、多し。ピート・ヨーンがものすごくカジュアルに自らのルーツを打ち明けてくれているみたいな。

「ヒア・カムズ・ユア・マン」と「マホガニーのテーマ」にはリズ・フェアがバッキング・ヴォーカルとしてゲスト参加している。今のところ、バンドキャンプ自身のウェブストアでしか見かけていないので、今日はそのあたりにリンクを張っておきますね。フィジカル、限定リリース中。サインつき、買っちゃおうかな…。

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