Disc Review

To Myself / Baby Rose (Human Re Sources)

トゥ・マイセルフ/ベイビー・ローズ

今年の5月だったか、アルバムに先駆け「ソールド・アウト」「ボーダーライン」「モータル」という3曲を同じ日にいきなり同時先行リリースするという、新人としては異例のやり口で大いに話題を呼んだアトランタ生まれの24歳。

いよいよファースト・アルバムがリリースされました。待望。この人の場合、近年の例で言えばエイミー・ワインハウスのような、古くはニーナ・シモンのような、あるいはサラ・ヴォーンのような…とにかく、もう、この歌声を持っているだけでパーフェクト。持って生まれたすごい才能。

さらに、まあ、ほとんど共作とはいえ、全曲のソングライティングにも絡んでいて。そっち方面でも今後が本当に楽しみな個性の登場だ。曲作りに関しても、唱法に関しても、アレンジに関しても、伝統的なソウル・ミュージックのノウハウと、モダンなアプローチとが絶妙のバランスで溶け合っている感じ。「ソールド・アウト」を筆頭とするバラードものでのブルージーさとメロウさの混じり具合も魅力的だし、5+6という変拍子で進行する「プレッシャー」とかでの洗練されたグルーヴにもしびれるし。

さらに面白いのは、歌詞に描かれている、失った恋に対して抱く女の子ならではの心情みたいなものも、どことなく古風な考え方と今様なそれとが複雑に交錯しているようで。その辺の微妙な揺らめきぶりも魅力的だ。ドラムレスで展開する「オール・トゥ・マイセルフ」での切ない心情吐露ぶりに、特に耳を惹かれた。

ハマります。

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