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Disc Review

Green River (40th Anniversary Edition) / Creedence Clearwater Revival (Fantasy/Universal Japan)

グリーン・リヴァー(40周年記念エディション)/クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァル

CCRってバンドも当時売れすぎちゃって。そのせいか、なんだか今やナメられがちというか。大切に語られていないというか。なんとも残念でならないのだけれど。

67年の暮れに、それまでのゴリウォッグズというバンド名をクリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァルへと改めて。以降、72年に解散を発表するまで、たった4年の間に7枚のアルバムをリリース。シングル12枚、AB両面ヒットを含めれば20曲を全米ヒットチャートに送り込んだCCR。日本でも大当たりして。ヒットチャート番組の常連バンド。みんな大好きだったんだけどなぁ。そのぶん、流行り物を流行り物だというだけで毛嫌いしがちな自称硬派ロック・ファン(イン・ジャパーン)のような人たちから軽く見られる傾向があって。向かっている方向はアメリカ南部に渦巻くルーツ音楽の再発見という、まあ、ザ・バンドやザ・バーズやフライング・ブリトー・ブラザーズあたりと同じものだったはずなのに、特に日本では音楽的な評価がないような、本領をきちんと理解してもらえていないような、売れすぎた分ナメられて損をしているような。そんな気がしてならない。もったいない。

まあ、日本のロック・ジャーナリズム内での評価なんてどうでもいんだけど。とにかく、60年代末~70年代初頭という混乱の時期に、迷いなくシンプルでワイルドでファンキーでスワンプなロックンロールの魅力をぼくたちめがけて投げかけ続けてくれたCCRの音楽は、当時何にも代え難い宝だった。いつの時代も大切に聞き続けたいものだな、と。ファンとしては思うわけです。

そんな彼らのデビュー40周年を記念して、今年の10月ごろ、米ファンタジーが再発したリマスター+エクスパンデッド盤シリーズが、12月になって日本でもリリースされた。同じ最新リマスター音源を日本独自に紙ジャケに収めてSHM-CD化。別テイクとか、未完成オケとか、ジャム音源とか、ライヴ音源とか、未発表ボーナス・トラックもふんだんに追加されている。CCRのファンの方は、ゴリウォッグス時代のものやライヴも含めた公式音源すべてを詰め込んだボックス・セットをすでに持っていらっしゃることとは思いますが。今回ばかりは仕方ないっすね。買い直しっすね。今回アメリカでは出なかったラスト・アルバム『マルディ・グラ』も、ボーナス音源未収録ながら日本ではちゃんと紙ジャケ化再発されました。短いものながら、ライナーはぼくが書き下ろさせてもらいました。光栄です。

全部で7枚なので。全部買いが基本かなと思うけれど。どれかひとつってことになったら、ぼくは断然69年に出たサード・アルバム『グリーン・リヴァー』をおすすめします。オリジナルLPはAB面合わせて30分に満たない短いものだったけれど、そこに痛快なロックンロール・バンドとしてのCCRの持ち味がぎゅっと凝縮されていて。最高だ。スワンプ感覚みなぎる「グリーン・リヴァー」、躍動的なロカビリー「バッド・ムーン・ライジング」、ミディアム・カントリー・ロックの佳曲「ローダイ」、豪快なロックンロール「コモーション」、CCR流ブルース「墓石の影」、CCR初のアーシーなバラード「すべての人に歌を」、レイ・チャールズをカヴァーしたファンキーな「ザ・ナイト・タイム・イズ・ザ・ライト・タイム」…と、捨て曲なし。中心メンバー、ジョン・フォガティのシャウト・ヴォーカルも絶好調。日本では次の次のアルバム『コスモズ・ファクトリー』の評価が高いけど、ぼくは断然こっちです。燃えます。

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© 2020 Kenta Hagiwara