
幸せな結末 大滝詠一ができるまで/萩原健太
昨日、拙著『幸せな結末 大滝詠一ができるまで』が発売されました。
1991年、福生にあった当時の大滝さん宅に隣接した仕事場で、三日三晩、泊まり込みながら行ったものの、未発表のままだったインタビューを中心に構成した1冊です。もしご興味あるようでしたら、ぜひ読んでやってください。
この本の執筆をしていた時期、さすがに時間がなくて本ブログの更新もあまりできなくなったりしていましたが。本が出たら出たで、うれしいことにあちこちからお声がけいただいて、今度はプロモーション三昧。またまた時間がなくなって、ブログの更新、再び滞っております(笑)。申し訳ない。ほどなく体制を立て直したいと思ってます。
ということで、ここでもいったん新刊が出たというお知らせを載せさせていただこうかな、と。今朝はそういう身勝手な更新です。
本のあとがきにも書いたことなんですが。1970年代末から80年代初頭にかけて、ぼくはとある出版社で、音楽とはまったく関係のない海外犯罪小説などの編集をしていました。勤め始めて数年たって。1981年、大滝さんがアルバム『ロング・バケイション』をリリース。そのとき、ぼくが昔からずっと大滝詠一というアーティストの大ファンだったことを耳にした某雑誌の編集長が、ずぶのシロートだったぼくに、なんと大滝さんへのインタビュアーという大役をまかせてくれたのでした。
うれしかったなー。興奮しました。そのインタビューを巡る細かいことは、今回のあとがきをはじめ、過去いろいろなところに記してきたので端折りますが。とにかく、もともと1時間の予定でセッティングされていたにもかかわらず、最終的に8時間に及んでしまったその思い出のインタビューを機に、ぼくは勤めていた出版社に辞表を出し、以後、現在に至る…という感じ。
あれから45年。大滝さんとの出会いから始まった、まあ、フリー・ライターというか、音楽評論家というか、そういった職種としてのぼくのキャリアは、もしかしたらこの本を書くためにあったのかな、とか。きわめて雑にではありますが(笑)。そうまとめちゃったりしてもいい気分で、今はいます。なにせ3日間のインタビューですから。今回、書籍化できたのはそのほんの一部でしかないのですが。ようやくひと区切り付けられたな、と、少しホッとしている毎日。
もともとトリュフォーの『ヒッチコック 映画術』をイメージして臨んだインタビューだったこともあり、大滝さんの楽曲ひとつひとつについてのお話とかもたくさんうかがってはいて。そのあたりどうしたもんかな…と思ったり思わなかったり(笑)。いずれ何かの機会に、ですかね。
大滝さん関連の書籍の場合、資料性の部分に重きが置かれることも多いわけですが。今回は資料性は二の次。それよりも大滝さんならではの例の“語り口”のようなものを記録できればと思って書きました。そのあたりを味わっていただけたらすごくうれしいです。よろしくお願いします。

