Disc Review

Can’t Take My Story Away / Elles Bailey (Cooking Vinyl)

キャント・テイク・マイ・ストーリー・アウェイ/エレス・ベイリー

スモーキーなしゃがれ声の女性シンガーって、なんだかそれだけでかっこよくて。そんなひとりだなぁ。

英ブリストル出身のソウルフルなシンガー・ソングライター、エレス・ベイリー。英ジャズ/ブルース・チャートで1位を獲得した2022年の『シャイニング・イン・ザ・ハーフ・ライト』や2024年の『ビニース・ザ・ネオン・グロウ』に続く新作、出ました。先月のリリースだけど。

これまで特定のテーマの下でアルバムを構成することが多かったエレスさん。でも、今回は過去9年くらいの間にちょっとずつ書きためられた楽曲を集めた1枚らしく。彼女の高揚や、落ち込みや、さまざまな瞬間の物語をそのつど率直に切り取った感じの仕上がり。

プロデュースはルーク・ポタシュニック。ルーツィだったり、ファンキーだったり、ブルージーだったり、ゴスペルライクだったり、いろいろな切り口のサウンドに乗って極上のヴォーカルを聞かせてくれる。

基本的には本人も含む顔ぶれで共作したオリジナル曲が並んでいるのだけれど、1曲だけ、「ベター・デイズ」という曲はエレスさんと同じころデビューした英国ブルース/R&Bシーンに登場してきたバンド、キャットフィッシュのフロントマンだったマット・ロングの作品。2017年にキャットフィッシュがリリースしたアルバムの収録曲をカヴァーしたものだ。2024年、29歳という若さで腸がんのために亡くなったマットの両親からエレスに託されたカヴァーなのだとか。

誰もエレスの物語を奪えない。いい声、堪能します。

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