
グレイテスト・ストーリー〜ジャパニーズ・シングル集/ベイ・シティ・ローラーズ
ベイ・シティ・ローラーズのことはけっこう好きで。以前、英チェリー・レッドがシングル・コレクションを編纂したとき本ブログでも取り上げて。あと、ビル・マーティン&フィル・コウルターの作品集のプレイリストを作ったときもいろいろ書きました。
なので、ぜひそちらも参照していただきたいのだけれど。あのときも書いたように、ローラーズの場合、国によってシングル・リリースの順番とか内容とかが違っているので、そういうコレクションも編んでほしいなと思っていたら。出ました。それがこの2CD+DVDボックス『グレイテスト・ストーリー〜ジャパニーズ・シングル集』。
この人たち、当初日本ではCBSソニー傘下にあったベル・レーベルから「朝まで踊ろう(Keep on Dancing)」デビューして。これは英米と同じなんだけど。以降はもうリリース順がめちゃくちゃで。
次のシングル「恋のロックン・ロール(Shang-A-Lang)」が出たあと、同じソニー内でアリスタ・レーベルからのリリースになって。「バイ・バイ・ベイビー」(ぼくはここから買い始めました)、「ひとりぼっちの十代(My Teenage Heart)」、「サタデイ・ナイト」と出したところで、アリスタの配給元が東芝EMIへ。そこからはソニー時代のシングル曲の再発なんかも交えつつ、わやくちゃになっていって。
でも、たくさん名ヒットが生まれて。やがてアリスタ移籍とともに日本フォノグラムへと配給が移って。そこでもあれこれ再発があって…。日本盤シングル・コンプリートへの道はけっこう厳しいのでありました。でも、音だけだったら、現在ベルもアリスタもソニー傘下。なので一気に総まくりできる、と。そういううれしいコンピレーションです。
最初のソニー時代から、EMI時代を経て、最後のフォノグラムまで、再発シングルを除いて、日本で出たシングルのAB面をすべて網羅。一部、以前のシングルA面で出た「恋のロックン・ロール」を、「ベイ・シティ・ローラーズのテーマ」へと改題して「サタデイ・ナイト」のB面に入れ直したリリースもあったけれど、それもそのままダブった形で収録してます。でも、「恋の…」のほうはモノ、「…テーマ」のほうはステレオ。ちゃんとシングルで出たときの仕様を再現していたりして。このこだわりにはぐっときます。
まあ、以前のエントリーでも書いたことだけれど。ベイ・シティ・ローラーズの場合、アルバムのみに収録された自作の名曲とかも多いので、シングル・コレクションだけですべてを語りきることはできないのだけれど。でも、シングル曲中心に人気爆発だったことは確かだから。これは大切なコレクションでしょう。
ボーナス・トラックとしてレスリーが歌う「朝まで踊ろう」と、ノビーが歌う「サタデイ・ナイト」、さらにザ・ローラーズ名義の「恋するラジオ(Turn on the Radio)」と「エレベーター」も収録。DVDはミュージック・ビデオ6曲。日本盤シングルのジャケット19枚を復刻したカラー・ブックレットや、山本さゆりさんのライナーや、シングル・ディスコグラフィー付きのブックレット。2026年のカレンダーやステッカーもオマケで入ってます。



