Disc Review

Oh. What. Fun. (Original Motion Picture Soundtrack) / Various Artists (Amazon/Sony)

なんて楽しいクリスマス!(オリジナル・サウンドトラック)/ヴァリアス・アーティスツ

12月に入って一気に寒くもなって。もう街は全力でクリスマス・モードへ…って感じ。今年もいろいろクリスマス・ソング出てますが。手軽に楽しむなら、これとかいいかも。

Amazon Primeで昨日公開された『なんて楽しいクリスマス!(Oh. What. Fun.)』のオリジナル・サウンドトラック・アルバムです。映画のほうは、ミシェル・ファイファー演じるクレアさんが主人公。家庭ではとってもいい母親役をつとめていて、特にクリスマスとなればこれは腕の見せどころ。今年も家族そろってスペシャルなお出かけを計画していたものの、なんと自ら計画したお出かけにもかかわらず、家族は彼女を置いて出発。クレアだけひとりおうちに取り残されちゃって…。

そんなふうに家族から軽んじられたクレアは、もう無理してまで理想の母親役を演じるのはやめて、自分だけの冒険の旅へ。大慌てでクレアを探し回る家族をよそに、ホリデー・シーズンの理想にも伝統にも縛られない自分らしいクリスマスを求めて行き当たりばったりの突進を開始。そして新たな魔法を見出していく…みたいな。そんな話…らしいです。まだ見てないもんで(笑)。

見てはいないのだけれど、サントラがけっこうごきげん。アルバムが出たのはアマプラで映画本編が公開されたのと同じ12月3日だけれど。映画の予告編にはグウェン・ステファニーの「シェイク・ザ・スノウ・グローブ」ってのが流れていて、これが先行リリースされて。その後、シャロン・ヴァン・エッテンによるプリテンダーズのカヴァー「2000マイルズ」が出て。フリート・フォクシーズがエリオット・スミスをカヴァーした「エンジェル・イン・ザ・スノウ」が続いて。

で、ようやくアルバムが出ました。さすが Amazon Music だと、いきなり冒頭にグウェン・ステファニーの「シェイク・ザ・スノウ・グローブ」が入っているのだけれど、Apple Music のほうには入っておらず。いきなりザ・バード&ザ・ビーによる10CCのカヴァー「愛ゆえに(Things We Do For Love)」で始まって。かっこいい。これは特にクリスマス・ソングってわけでもなさそうだけど、映画のテーマとシンクロしてるのか、“スノー”って言葉が歌詞に出てくるからなのか、10年くらい前オーストラリアでクリスマスCMに使われたからなのか、よくわかりませんが。いいカヴァー。

で、セイント・ヴィンセントの「あなたに楽しいクリスマスを(Have Yourself a Merry Little Christmas)」が続いて。前述したシャロン・ヴァン・エッテンとフリート・フォクシーズがあって。ウワデによるエルトン・ジョンの「ステップ・イントゥ・クリスマス」、ザ・ワン・ファミリーの「きよしこの夜(Silent Night)」。

続くグウェン・ステファニーの「ホット・ココア」はまた Apple Music のほうには入っていなくて。どうも Apple Music ではグウェン・ステファニーは個別にアーティスト・ページに飛んで行って聞け、と。契約的にそういうことなのかも。

さらに、ワイズ・ブラッドがママス&パパスをカヴァーした「スノウクイーン・オヴ・テキサス」、アンディ・シャウフ&マディ・ディアスがエヴァリー・ブラザーズをカヴァーした「クリスマス・イヴ・キャン・キル・ユー」、ふたたびザ・バード&ザ・ビーがトーク・トークをカヴァーした「イッツ・マイ・ライフ」、ジェフ・トウィーディがザ・バンドをカヴァーした「今宵はクリスマス(Christmas Must Be Tonight)」、ロレリー・ロドリゲスがチャイコフスキーをダンサブルにリメイクした「こんぺい糖の精の踊り」、ザ・ワン・ファミリーのクリスマス・キャロル「アイ・ハード・ザ・ベルズ・オン・クリスマス・デイ」、映画に出演しているドミニク・セッサの「クリスマスの12日間(Twelve Days of Christmas)」というラインアップ。

人選的にも選曲的にもけっこう楽しいクリスマス・アルバムじゃないか、と。今のところデジタル・リリースのみ。アマプラのオフィシャル・プレイリストにはカヴァーされたオリジナル・ヴァージョンとか、たぶん映画では使われている他のクリスマス・ソングなども盛り込まれていて、それもまた楽し。映画も見なきゃ。

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