Disc Review

Glad We Met / Avery Lynch (MacAndCheese)

グラッド・ウィー・メット/エイヴリー・リンチ

ペンシルヴェニア出身のエイヴリー・リンチ。TikTokとかでカヴァー曲を披露したりオリジナル曲を発表したりする中で注目を集めるようになったらしく。まさに今どきの女の子シンガー・ソングライターって感じ。

自らを“ハッピー・ガール・フィルド・ウィズ・サッド・ソングズ”と形容していて。“でも、不思議なことに、悲しい歌は私をハッピーにするの…”とも。

2020年ごろから着実なペースでシングルとかEPとかリリースし続けていたようで。ぼくは全然知らなかったのだけれど。今回、シングルで先行リリースされていた曲なども含む全9曲入りの最新EPである本作を聞いて、その独特の感触に惹かれた、と。そんな感じ。

なので、詳しいことは何ひとつわかっていないです。冒頭に収められている「レイン」って曲など、簡素なピアノと弦楽の響きをバックに、出会いのときめきのような、新しい恋へのためらいのような、儚く揺らめく心の風景が三拍子で綴られていて。

続く曲たちも、素直な思いや、淡い期待や、誤解や、現実とのずれなどが淡々と描かれていて。で、ラストに入っている、アルバム・タイトルとも連動する「アイム・グラッド・ウィー・メット」って曲へ。“6月には見知らぬどうし、あなたと私/秋にはあなたは私のものに…”という歌い出しで始まって、やがて“破滅への運命、私とあなた/春までにはつながりを切るの”と歌われ、“でも気づけば時は飛ぶように過ぎ/もう何年も…”と続いて、最終的にタイトルの“出会えてよかった”に連なる…。

揺らめいてますねー。秋の気配とともに、こういう歌声もちょっと沁みる空気が街に忍び寄ってきたかも。今のところストリーミングのみ、かな?

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