Disc Review

Playin’ Dumb / Tchotchke (Self-Released)

プレイン・ダム/チョチキー

シングルが先行リリースされるたびにちょこちょこ盛り上がってきたチョチキー。

アナスタシア・サンチェス、エヴァ・チェンバース、エミリー・トゥーレンという女の子3人組ですが。

いまだに何てカタカナ表記するのが正解なのか、ぼくはよくわかってなくて。このグループの存在を教えてくれたダリアン・サハナジャに聞いてみようかなとか思っていたら。テレビ・ドラマ『エルズベス』のシーズン1の何話だったか、エルズベスがメタルの振り子ボールみたいなおもちゃ眺めながら、「こういう“チョチキー”が大好きなの。イディッシュ語なんだけど…」って言うシーンに出くわして。

確かに“チョチキー”って発音していたし、日本語字幕も“チョチキー”ってなってたから。おー、そうかってことで、とりあえずチョチキーで突き進みます(笑)。でも、まじ、ダリアンに確かめよう。

と、そんなチョチキー。3年ぶりのセカンド・フル・アルバム、出ました。今回もレモン・ツイッグスがプロデュース。サンシャイン・ポップ、パワー・ポップ、バブルガム・ポップ、マージー・ビート、ガールズ・パンクなど、いろいろなキーワードが脳裏をぐるぐるしちゃうとんでもなく楽しい仕上がりで。

全曲3人の共作。先行で出ていた「プア・ガール」「ナウ・アイ・ラヴ・ユー」「プレイン・ダム」がどれも名曲だったので、他の曲がどうなるか、ワクワクしていたのだけれど。まじ、いい曲だらけ。

「ディッド・ユー・ヒア」「キッシズ」「スキッピング・アラウンド」みたいにキュートでキャッチーなアップテンポものはもちろん、「ダヴィデ」「アザー・ボーイズ」みたいなちょっと歪み気味のレトロ・ポップ系もいいし。「ザ・ゲーム」「ジェラシー」「グッドバイ」あたりの、おいしいテンション交じりのメロディ感覚にもしびれる。

カラフルでマジカルでキュートなポップ万華鏡的な? これほんと、ナイスです。エミリーが自分たちのことを“アングレイトフルでアウト・オヴ・タッチな3人の女の子のペルソナ”って表現していたことがあって。どう日本語にすればいいのかよくわからないけど、なんとなくわかるような。そんな魅力満載のアルバムです。

本人たちのウェブでアナログ盤のプレオーダー受け付けていたので、ポチりましたが、もちろんブツはまだ届いておらず。今のところストリーミングで楽しんでます。けど、これは絶対アナログ盤で楽しみたい1枚。ジャケットのボードゲーム、エヴァの手作りだとか。『ナイアガラ・カレンダー』のすごろく思い出した。LPのオマケについてればいいのに。

【追伸】
ダリアンにメールしてみたら、発音は"CHOTCH-kee"だ、と。なので、カタカナ表記も“チョチキー”でいいかな。

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