NBPファイル vol.105:デヴィッド・ゲイツ作品集
今から54年前、1970年の本日、8月22日はブレッドのシングル「二人の架け橋(Make It With You)」が彼らにとって初の全米ナンバーワン・ヒットとなった日だそうで。
それはめでたいということで、スロウバック・サーズデイ恒例NBPプレイリスト、今週はブレッドの中心メンバーでバンドのメイン・ソングライターでもあったデヴィッド・ゲイツの作品集を作ってみました。
デヴィッド・ゲイツに関して、本ブログでは5年くらい前、デジタル・リリースされた彼のベスト・アルバムをここで紹介したことがあって。そちらでこの人のキャリアについてはざっくり振り返っているので、ご興味ある方はぜひそちらを参照いただきたいのですが。
一部、引用しておくと——
…彼の場合、ブレッドの一員としてデビューした段階ですでに中堅。60年代アタマからハリウッドの音楽シーンでたくさんの裏方仕事をこなしてきていた。40年、オクラホマ州タルサ生まれ。オーケストラ・ディレクターをつとめる父とピアノ教師の母との間で、子供のころからバイオリンやピアノに親しみながら育った。かのレオン・ラッセルと同郷で、ハイスクール時代、二人でローカル・ダンス・バンドを組んだこともあるのだとか。ラッセルの妹とデートしたこともあるという。そのころまでにゲイツはギター、ドラム、オルガンなどを弾きこなすマルチ・プレイヤーになっていた。
61年、ゲイツ一家はロサンゼルスへ引っ越し。以降、セッション・マンとして、ソングライターとして、アレンジャーとして、本格始動した。64年初頭にはガール・グループ、ザ・マーメイズに自作曲「ポプシクル・アンド・アイシクルズ」を提供(全米3位)したのをはじめ、グレン・ヤーブロー、モンキーズ、キャプテン・ビーフハート、ニッティ・グリッティ・ダート・バンド、エルヴィス・プレスリー、ベンチャーズ、ビーチ・ボーイズ、デュアン・エディ、ボビー・ダーリン、マール・ハガードなど、この時期、彼が関わったレコーディング・セッションは実に多彩かつ膨大だ…
というわけで今回のプレイリスト、ソングライターとしてのデヴィッド・ゲイツにスポットを当ててみました。
この人の傑作曲をまとめて聞くには、まあ、ブレッドのベスト盤とか、前述したデヴィッド・ゲイツ自身のベスト盤とか聞くのがいちばんなのかもしれないけど。ただ、ブレッドのアルバムは再結成盤も含めて全部ストリーミングされているものの、ソロ・アルバムに関しては1981年のアリスタ盤とかがなくて。「イッツ・ユー」とか大好きだったのに。その辺を選べないのが残念すぎるってこともあり。今回はとりあえず他アーティストへの提供曲中心のセレクションにしました。
まずはブレッドの「二人の架け橋」でスタートして、1960年代にいろいろなアーティストに提供した楽曲群を間に挟んで、ラスト、デヴィッド・ゲイツがソロ名義で放った特大ヒットで終わる、みたいな。そんな感じの選曲にしてみました。ポップでメロウなデヴィッド・ゲイツ・ワールド。その魅力のほんの一端ではありますが、お楽しみくださいませ。
- Make It With You / Bread (1970)
- You'll Be Needin' Me / Nino Tempo & April Stevens (1966)
- Saturday's Child / The Monkees (1966)
- Never Let Him Go / Jody Miller (1964)
- My One and Only, Jimmy Boy / The Girlfriends (1963)
- Nothing Left to Do but Cry / Merry Clayton (1963)
- Lost In Wonderland / Connie Stevens (1965)
- Tie Me Down / Dino, Desi & Billy (1966)
- Popsicles and Icicles / The Murmaids (1963)
- Face In a Crowd / Gary Lewis & The Playboys (1966)
- Can't Measure the Cost of a Woman Lost / The Cowsills (1968)
- Goodbye Girl / David Gates (1977)