Disc Review

Plunge / Sam Evian (Flying Cloud Recordings)

プランジ/サム・エヴィアン

ビッグ・シーフやサム・アミドン、ブロンド・レッドヘッドのカズ・マキノなどのプロデューサー/エンジニアなども務めるサム・エヴィアン。ニューヨーク本拠のソングライター、プロデューサー、マルチ・インストゥルメンタリストで。ブルックリンの3人組、セレスシャル・ショアの一員(そちらでの名前はサム・オーウェンス)としてもおなじみですが。

2016年からは自らソロ・パフォーマーとしても活動。ファースト・アルバム『プレミアム』以降、着実にリリースを重ねて。4作目、出ました。ニューヨーク北部に新設したというフライング・クラウド・スタジオでのレコーディング。今回もアナログなヴィンテージ楽器が大活躍しているみたい。

とともに、カンザスシティを拠点とするシンガー・ソングライターのリアム・カザール、ペイルハウンドのフロントを担うブルックリンのエル・ケンプナー、ビッグ・シーフのエイドリン・レンカー、そして長年のパートナーであるハナ・コーエンら、多彩な音楽仲間を迎えた1枚です。

ジョージ・ハリスンとか、ウイングスとか、エミット・ローズとか、ハリー・ニルソンとか、トッド・ラングレンとか、その辺の影響を強くたたえた、いい感じにレトロでサイケでパワー・ポップな音世界を届けてくれている。ジョン・レノンっぽさとザ・バンドっぽさが変拍子ばしばしに交錯するみたいな曲もあったりして。興味深い。

テーマは、愛情とか、家庭とか、家族とか、それにまつわる複雑な人間関係とか? まだあまりよく把握できていないけれど、そうしたことを淡々と歌っているようで。これからさらにじっくり味わってみます。

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