NBPファイル vol.74:6分超長尺ヒット・シングル集
スロウバック・サーズデイ恒例NBPプレイリストを選曲しようと、今日、9月28日がどんな日なのか調べていたら、ちょっと面白いテーマ思いつきましたよ。
なんでも、1968年9月28日はビートルズのシングル「ヘイ・ジュード」が全米チャートで1位に輝いた日なのだとか。この日付けのチャートを皮切りに、彼らのシングル中もっとも長い、9週にわたって首位を守り続けた、と。
で、その4年後、1972年9月28日にはテンプテーションズがシングル「パパ・ワズ・ア・ローリング・ストーン」をリリースしていて。「ヘイ・ジュード」と「パパ・ワズ・ア・ローリング・ストーン」。共通点としては、通常“3分間のメディア”としておなじみのドーナツ盤、つまり45回転シングルでリリースされながら、どちらも思いきり長尺だってこと。
当時のAMラジオ局では1曲3分とか4分とかの尺までしかオンエアしないのが通例だったこともあり、長い曲をシングル・リリースする際、半分くらいのところで“パート1”と“パート2”にカットしてシングルのAB面に振り分けることが多かった。レイ・チャールズの「ホワッド・アイ・セイ」とか、リトル・スティーヴィー・ワンダーの「フィンガー・ティップス」とか、ドン・マクリーンの「アメリカン・パイ」とか。ああいう感じ。
でも、前述の「ヘイ・ジュード」も「パパ・ワズ・ア・ローリング・ストーン」も、AB面に振り分けられることなく、長い尺のままA面にまるごと収められヒットした例。「ヘイ・ジュード」は7分超。「パパ・ワズ・ア・ローリング・ストーン」はもともとアルバム・ヴァージョンが11分46秒に及ぶもんで、さすがにシングル用に短くエディットされはしたものの、それでも6分57秒だか58秒だかまでにしか縮められず、それでリリースされちゃってヒット。
というわけで、今週のNBPプレイリストは長尺シングル特集。「ヘイ・ジュード」と「パパ・ワズ・ア・ローリング・ストーン」をとっかかりに、6分超の長尺ヒット・シングルを集めてみました。どれも何らかの形でどこかのチャート上位にランクされた曲ばかりです。10ccの「アイム・ノット・イン・ラヴ」には乱暴にばっさり短くエディットされた例のシングル・ヴァージョンもありますが、本国イギリスでは長いままのアルバム・ヴァージョンがシングル化されて大ヒットしたので、そっちでリストアップしました。
さすがに全長1時間半弱(笑) のプレイリスト。もし遠出することでもあったら、長時間移動のおともとしてお楽しみいただければ、と。
Long Playing 45s Over 6 Minutes
- Hey Jude / The Beatles (7:12) 1968 US #1
- Papa was a Rolling Stone / The Temptations (6:57) 1972 US #1
- Like a Rolling Stone / Bob Dylan (6:08) 1965 US #2
- I'm Not in Love / 10cc (6:07) 1975 UK #1
- MacArthur Park / Richard Harris (7:30) 1968 US #2
- Sympathy for the Devil / The Rolling Stones (6:18) 1969 AUS #4
- Mama / Genesis (6:52) 1983 UK #4
- Belfast Child / Simple Minds (6:42) 1989 UK #1
- O Superman (For Massenet) / Laurie Anderson (8:21) 1981 UK #2
- Paranoid Android / Radiohead (6:27) 1997 UK #3
- November Rain / Guns'n'Roses (8:57) 1992 US #3
- Hallelujah / Jeff Buckley (6:55) 2008 US Digital #1