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Disc Review

Wherever You Aren’t / Elizabeth Moen (self-released)

ホエアエヴァー・ユー・アーント/エリザベス・モーエン

またまたバンドキャンプ系ですが。

米ミズーリ州リバティ生まれ、アイオワ州ヴィントン育ち、現在はシカゴを拠点にしているシンガー・ソングライター/ギタリスト、エリザベス・モーエン。2016年に自主制作EP『エリザベス・モーエン』でデビューして以来、これまでにEP2作、フル・アルバム2作。大きな流れで言えば、その次、ざっくり5作目の新作が出た。

ぼくがこの人のことを知ったのは2018年だったか。セカンド・フル・アルバムという扱いの『ア・ミリオン・マイルズ・アウェイ』が出たとき。米『ペイスト』誌のレビューで紹介されていたのを読んで聞いてみた。アーシーさと洗練、穏やかさと喧噪、いくつもの要素が交錯する個性が印象的だった。なんというか、こう、ジョニ・ミッチェルがアラバマ・シェイクスを従えて歌ってる、みたいな?(笑)

続いてNPRのタイニー・デスク・コンテストで仲間を率いて「ヘッドギア」という曲を歌っている映像を見て、あ、けっこうかっこいいじゃんと思って。その後、2020年のEP『クリーチャー・オヴ・ハビット』を挟んで、2年ぶりのリリースになる。

今回はサンフランシスコのハイド・ストリート・スタジオ、アラバマ州マッスルショールズのフェイム・スタジオ、アイルランド・ダブリンのヘルファイア・スタジオ、アイオワ州ローン・ツリーのフラット・ブラック・スタジオなどでレコーディング。スコット・マクダウェルとエリザベスさんの共同プロデュースだ。

今回も彼女の中に眠る様々な個性が曲によって発揮された仕上がりで。時にリッキー・リー・ジョーンズのようだったり、ローラ・ニーロのようだったり、クリッシー・ハインドのようだったり、パティ・スミスのようだったり、でも確実にその誰とも違っていて…。

前出「ヘッドギア」が1曲目に入っていることなどからもわかる通り、制作は2019年から続いていたようで。他アーティストのツアー・バンドでギタリストとしても忙しく活動しているエリザベスさんが、いろいろな時期にいろいろな場所で感じたもろもろが曲ごとに託されている感じだ。

ブルージーでメランコリックな「ソフト・サーヴ」とか、ファルセットを印象的に取り入れたクールでソウルフルな「エモーショナリー・アヴェイラブル」とか、悲しさと可笑しさとが切なく交錯する「クラウン・ソング」とか、最小限のバッキングだけを伴い多重デュエットで聞かせるアルバム・タイトル・チューンとか、ストーリーテラーとしての語り口も熟してきたような。

歌詞的にはけっこう心の傷とかを赤裸々に綴っているみたいだけど。ぼくの英語力では深いところまではまだ味わいきれず。その辺はこれからじっくり向き合います。フィジカル・リリースは今のところバンドキャンプとか自身のウェブサイトとかでのみ。そこからならばヴァイナル、CD、どっちも買えるみたい。

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