NBPファイル vol.24:スーパー・ブルームフィールド・セッションズ
スロウバック・サーズデイ恒例、NBPプレイリスト。今日、7月28日はマイク・ブルームフィールドの誕生日なので。じゃ、ブルームフィールドの強力なブルース・ギターを楽しめる曲をいつものように12曲集めて並べてみよう、と。そんな感じです。
ブルームフィールドは1943年7月28日、イリノイ州シカゴ生まれ。裕福なユダヤ系の白人家庭に育った。ギターを弾くようになったのは13歳のころ。最初はロカビリー系のスコッティ・ムーアをアイドルに練習に励んでいたようだけれど、やがてラジオのブルース専門局を聞いてショックを受けてからはB.B.キング、マディ・ウォーターズ、ハウリン・ウルフらのとりこに。
地元シカゴのサウスサイドで多数営業していたブルース・クラブに入り浸り、ステージにも飛び入りするようになった。ミュージシャンも観客も黒人ばかりのブルース・クラブだけに、ブルームフィールド少年も最初のうちは物珍しいユダヤ小僧としか思われなかったようだけれど、名うての黒人ブルースマンとセッションを繰り返すうち徐々に独自のブルース感覚を培い、周囲の黒人からも一目置かれるギタリストへと成長していった。
やがて米コロムビアのジョン・ハモンドや、エレクトラのポール・ロスチャイルドといった名プロデューサーたちの目にとまり、本格デビューに向けて始動。地元シカゴを本拠に活動していた白人ブルース・バンドの草分け、ザ・ポール・バタフィールド・ブルース・バンドに加入したり、ボブ・ディランのアルバム『追憶のハイウェイ61(Highway 61 Revisited)』のセッションに抜擢されたり。徐々に注目を集める存在に。
以降、ソロとして、バンドの一員として、サポート・ギタリストとして、様々な場で素晴らしいブルース・ギターを聞かせ続けてきた。けれど、ご存じの通り、彼の生涯は短かった。ドラッグへの依存と極度の不眠症に悩まされながら、荒れた生活に。
最後にブルームフィールドが大観衆の前で輝きを放ったのは、1980年11月15日、サンフランシスコで行われたボブ・ディランのコンサートでのこと。そのときのことはここにも書かせてもらっているのでご興味ある方はご参照ください。ディランに呼び出されてブルームフィールドがステージに登場。大喝采を浴びたものの、それからわずか3カ月後の1981年2月15日、ブルームフィールドは他界した。ドラッグの過剰摂取が原因だった。享年37。
この人のギターがどんなにかっこいいかに関しては、こちらのほうでも書いているので繰り返しませんが。今回は音で味わってください。
- Killing Floor / The Electric Flag (1968)
- Sammy Knows How to Party / Michael Bloomfield (1978)
- Albert's Shuffle / Al Kooper & Michael Bloomfield (1968)
- Tombstone Blues / Bob Dylan (1965)
- Don't Think About It, Baby / Michael Bloomfield (1969)
- Blues with a Feeling / The Paul Butterfield Blues Band (1965)
- One Good Man / Janis Joplin (1969)
- Don't You Lie To Me / Michael Bloomfield (1977)
- Cha-Dooky-Doo / Dr. John, Michael Bloomfield & John Hammond Jr. (1973)
- Killing My Love / Nick Gravenites (1969)
- The 59th Street Bridge Song (Feelin' Groovy) / Al Kooper & Michael Bloomfield (1969)
- Blues for Barry and... (Dedicate) / Barry Goldberg (1969)