ウィ・ニード・トゥ・トーク/テイラー・パークス
旅先におります。てことで、移動の車中で聞いてわくわく楽しめた新作アルバムをとりあえずひとつ、あわただしくご紹介。
クリス・ブラウンやアリシア・キーズ、ジ・インターネット、キーシャ・コール、マライア・キャリー、フィフス・ハーモニー、ジェニファー・ロペス、メーガン・トレイナー、ジャネル・モネイ、クリスティーナ・アギレラらとのコラボで知られる女性ソングライター、テイラー・パークス。去年の暮れには、パニック!アット・ザ・ディスコ「ハイ・ホープス」、カリード&ノーマニ「ラヴ・ライズ」、アリアナ・グランデ「サンク・ユー、ネクスト」という、作曲に関わった3曲を同時に全米トップ10入りさせたことでも話題を集めた25歳ですが。
2007年以来、女優としても映画、テレビで大活躍。最近はアリアナのビデオクリップとかでもお姿をちょいちょい拝見できるものの、自らパフォーマーというかシンガーというか、そういう形では、 本作『ウィ・ニード・トゥ・トーク』が2017年に出たミックス・テープ『テイラー・メイド』以来のまとまった作品。オフィシャルにはこれが初のフル・アルバムということになるらしい。実績から言ってもっとイケイケなペースで展開してもよさそうに思えるけれど、シンガー・ソングライターとしての自分をとても大事に考えているがゆえの慎重な歩みなのかな。
とても楽しい仕上がりで。曲によってアリアナっぽかったり、アギレラっぽかったり、ケイシー・マスグレイヴズやテイラー・スウィフトっぽかったり、ジュリア・マイケルズっぽかったり、ニッキー・ミナージュっぽかったり…。今どきのキャッチーな女の子ポップス総まくりみたいな感じ。R&Bふうはもちろん、ラップもの、バラード、カントリー・ポップ系まで、ソングライターとしての半端ない才能を存分に発揮している。
あとは、たとえばSiaとか、古くはキャロル・キングとか、そういうソングライター寄りの優れた先達みたいに、他のシンガーのために書いたような作風の曲であっても本人が歌うと自分だけの物語であるかのように聞こえてしまう絶対的な説得力というか、そういうものが身につけば…。フェミニズムとかジェンダー絡みのメッセージももうちょい深まるといいかも。まあ、その辺は時が解決してくれるかな。
カシアス・クレイ、ダックワース、ジョーイ・バッドアスらがゲスト参加してます。